漢字読み講座

「肯う」って何て読むか分かりますか?「こうう」でも「うなう」でもありませんよ!

「肯」という漢字は、「肯定(こうてい)する」という言葉でおなじみではないでしょうか?

「肯く(うなずく)」という言葉でも使われますよね。

「肯諾(こうだく)」や「首肯(しゅこう)する」などとも使われます。

どれも「よしとする・うなずく・納得する・承知する」といった意味があります。

ただ「肯う」は、「こうう」でも「うなう」でもないんです!

それでは何と読むのか・・・さっそく見ていきましょう!

「肯う」の読み方のヒントは・・・?

「肯う」もやはり、「承諾する」「同意する」という意味で使われます。

ただ、「肯う」はいわゆる雅語

雅語とは古代・中世の日本において文学に使われた和語のことです。

現代でも文語的表現に使われることがありますが、日常会話で使うことはあまりないかもしれません。

読み方はひらがなで「〇〇〇う」の4文字ですよ。

もう分かりましたか?

「肯う」の読み方の答えは・・・

正解は、「うべなう」でした!

夏目漱石の『行人』に「私が肯おうと肯うまいと~」という1文があるんですよ。

鈴木三重吉の『赤い鳥』にも「何を考へ返す餘裕(よゆう)もなくそれを肯うて~」という1文があります。

文学作品などに使われていることがあるので、読めるようになるとステキですよ!

最後までお付き合いいただきありがとうございました。