漢字読み講座

「魂消る」「地潜」「肯う」これらの読み方は?【難読漢字に挑戦!】

今回のお題は「魂消る」「地潜」「肯う」です。

どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…

あなたには全て読むことができますか?

1問目はこの漢字から!「魂消る」

「魂消る」の読み方をごぞんじでしょうか?

当然ですが「たましいきえる」ではありません。

「魂消える」だと、送り仮名が「える」になってしまいます。

さて、この難読漢字、あなたには読むことができるでしょうか?

「魂消る」の読み方のヒントはこちら!

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇る」の4文字
  2. 意味は「とても驚く」ということです
  3. 「おっ魂消た!」なんて、ギャグっぽく言うおじさんがいるかも

以上の3つのヒントで考えてみてくださいね。

「魂消る」の読み方!正解は!?

正解は「たまげる」です!

「たまげる」は「魂が消えるかと思うほど驚く」様子を表した言葉で、元は「魂消える(たまきえる)」と言っていたのが縮まって「魂消る(たまげる)」になったと考えられています。

それにしても、魂が消えるほど驚くというのは、一体どんな状態なのでしょう。

月の代わりに太陽が昇ってきたぐらいの驚きでしょうか。

「たまげる」という言葉は今も使われますが、漢字で表記することは少ないため、「魂消る」をすらっと読むと見直されそうですね。

2問目はこの漢字!「地潜」

「地潜」は、「ぢもぐり」や「ちせん」と読めそうですが、残念ながら違います。

 

成り立ちとしては「地面に潜る」と書くので、誰もが「モグラ」?と考えることでしょう!

 

でも、モグラは「土竜」と書くのでこれも違うようです・・・。

 

その他の動物で、「地に潜る」ものといえば、ミミズでしょうか。

 

でも、ミミズも「蚯蚓」と書くのでこれも違いますね・・・。

 

「地潜」の読み方のヒントはコレ!

ヒント① 「〇〇〇り」の4文字です。

ヒント② 「ぢもぐり」はかなり近いです!

ヒント③ これはヘビです。

 

「地潜」の読み方の正解は・・・・?

正解は、「ぢむぐり」です!

 

読み方として、「じむぐり」と書かれているものもありますが、「地」は大地の「地」なので「ぢ」の方が漢字に則した読み方になります。

 

「地潜」とは、日本の山や森に生息している1m前後のヘビのことで、毒はありません。

背中は灰褐色か赤褐色、お腹は黒い模様が市松模様状に並んでいるのが特徴です。

 

字のごとく、「地面に潜って」ネズミやモグラなどを食べています。

でも、ヘビが土の中から出てきたらびっくりしちゃいますね・・・。

最後はこの漢字!「肯う」

「肯」という漢字は、「肯定(こうてい)する」という言葉でおなじみではないでしょうか?

「肯く(うなずく)」という言葉でも使われますよね。

「肯諾(こうだく)」や「首肯(しゅこう)する」などとも使われます。

どれも「よしとする・うなずく・納得する・承知する」といった意味があります。

ただ「肯う」は、「こうう」でも「うなう」でもないんです!

それでは何と読むのか・・・さっそく見ていきましょう!

「肯う」の読み方のヒントは・・・?

「肯う」もやはり、「承諾する」「同意する」という意味で使われます。

ただ、「肯う」はいわゆる雅語

雅語とは古代・中世の日本において文学に使われた和語のことです。

現代でも文語的表現に使われることがありますが、日常会話で使うことはあまりないかもしれません。

読み方はひらがなで「〇〇〇う」の4文字ですよ。

もう分かりましたか?

「肯う」の読み方の答えは・・・

正解は、「うべなう」でした!

夏目漱石の『行人』に「私が肯おうと肯うまいと~」という1文があるんですよ。

鈴木三重吉の『赤い鳥』にも「何を考へ返す餘裕(よゆう)もなくそれを肯うて~」という1文があります。

文学作品などに使われていることがあるので、読めるようになるとステキですよ!

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

ABOUT ME
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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!