漢字読み講座

【今日の難読漢字】「救恤」「涵養」「左見右見」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「救恤」

「涵養」

「左見右見」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「救恤」!

「救恤」の読み方をご存じですか?

「救」は「救助」「救急車」などよく見かける漢字ですが、「恤」は一般的に使われる漢字ではありませんね。「血」に似ていますが、「きゅうけつ」とは読みません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「救恤」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「きゅう○つ」の6文字
  2. 音読みです
  3. 「恤」は「卹」と書くこともあります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「救恤」の読み方、正解は・・・


正解は

「きゅうじゅつ」

です!

「救」という漢字は「すくう」「たすける」という意味を持つ漢字で、「恤」という漢字は「心配する」「あわれむ」という意味を持つ漢字です。

「救恤」は困っている人に物品などをめぐむ、という意味を持つ漢字です。「救援」と似たような意味を持っていますが、「救援」が「力を貸す」という意味なのに対し「救恤」は「寄付する」という物質的支援の意味あいが強い言葉になっています。

「救恤金」今ではほとんど使われませんが・・・

今ではあまり見かけない「救恤」の使い方としては「救恤金」というものがあります。

被災者や貧困者など、困っている人を援助するための寄付金のことをあらわす言葉です。

「義捐金/義援金(ぎえんきん)」という言葉と同じ意味を持っているためか、現代ではほとんど使われていませんが、20世紀初頭の公文書などでは目にすることがあります。

今ではあまり使われませんが、困っている人を助けるという気持ちと「救恤」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「涵養」!

「涵養」の読み方をご存じですか?

「養」は「養分」「栄養」などよく見かける漢字ですが、「涵」はあまり見かけませんね。

いったい何と読むのでしょうか?

「涵養」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○んよう」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「涵」は「函」の音読みと同じ読み方です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「涵養」の読み方、正解は・・・


正解は

「かんよう」

です!

「涵」という漢字は「水につける」「うるおす」などの意味を持っています。

「養」は「育てる」「体をだいじにする」「心をゆたかにする」などの意味を持つ漢字です。

「涵養」は「水が自然にしみ込むように、徐々に育てていく」という意味の言葉になります。

水文学における「涵養」

ちょっと複雑なタイトルになっていますが「水文学(すいもんがく)」という、地球上の水循環を研究する学問があり、「涵養」という言葉は重要な位置づけとなっています。

森林は雨水等を保持しゆっくりと地下にしみ込ませて雨の多い時は洪水を防ぎ、雨の少ない時は川が干からびるのを防止する機能を持っています。この水を地下に貯える働きを「涵養」と呼んでいます。日本には「水源かん養保安林」という法律で規定された森林があり、水源地を守るために指定されています。なお「かん養」とひらがなになっているのは「涵」の字が常用漢字表外字であるためです。

生活には欠かせない水の保全にも関係している「涵養」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「左見右見」!

「左見右見」の読み方をご存じですか?

漢字はどれもよく使うものですが、普通に「ひだりみみぎみ」「さけんうけん」という読み方ではありません。

いったい何と読むのでしょうか?

「左見右見」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○み○○み」の5文字
  2. 訓読みです
  3. 漢字単体の読み方ではありません

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「左見右見」の読み方、正解は・・・


正解は

「とみこうみ」

です!

意味は「あちらを見たり、こちらを見たりする」「左を見たり右を見たりして周囲に気を配る」「決断できず落ち着かないさま」などいくつかありますが、いずれも漢字の通り「左」を「見」たり「右」を「見」たりするという意味になっています。

しかし何故こんな読み方になったのでしょうか。

「左右」の読み方と関係あり!

「左右」は通常「さゆう」と読みますが、実は「とかく」という読み方もあります。この読み方の時は「兎角」と書くこともあります。

「と」も「かく」も副詞で、「と」は「そのように」「かく」は「このように」という意味になります。副詞に字を当てたのが「左右」であり「兎角」だったのです。

「左見右見」の場合、「かく」が転じて「こう」と発音するようになったそうですが、「兎見角見」の場合は「とみかくみ」と読むこともあるそうです。ちょっと紛らわしいですね。

不思議な読み方ですが、知っていたら自慢できる「左見右見」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。