漢字読み講座

【今日の難読漢字】「傍惚れ」「堰堤」「叔伯特」「艝」「寂寥」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「傍惚れ」

「堰堤」

「叔伯特」

「艝」

「寂寥」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「傍惚れ」です!

「傍惚れ」の読み方をご存じでしょうか?

「傍」という字は「はた」と読むことができますが、「はたぼれ」と読むのは間違いです。

では一体何と読むのか…

さて、あなたにはわかりますか?

「傍惚れ」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇れ」の4文字
  2. 他人の恋人や交際していない相手に恋をすることを言います
  3. 「友人の奥さんに傍惚れする」のように使います

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「傍惚れ」の読み方!正解は!?

正解は「おかぼれ」です!

「傍惚れ」は「岡惚れ」とも書き「岡の上のような遠くから眺めている」といった意味。

自分からは手の届かない、誰かの恋人や妻、全く交際していない人に恋する様子を表す言葉ですね。

「傍惚れ(岡惚れ)する」の類義語には以下のような言葉があります。

  • 片思いする
  • 恋焦がれる
  • 意中の人
  • 思い人
  • かなわぬ恋に身を焦がす

片思いを表す言葉は他にもたくさんありますが「傍惚れ(岡惚れ)」からは、遠くから見つめている切なさがより一層伝わる気がします。

2つ目の漢字は「堰堤」です!

「堰堤

これ、何と読むかわかりますか?

 

地理が好きだったり、土木関係の職業にお勤めだったりする方は

すんなり読めるかもしれません。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「堰堤」読み方のヒント!

 

「堰堤」は、先にも書いたように土木関係の用語です。

 

「堤」の文字は「堤防」などでも使われているように、

水を止めたり溜めたりするものを表現するときに使われます。

 

実は「堰」も同じような意味!

訓読みだと「堰き止める」などで使います。

 

「堰堤」の場合はどちらの漢字も音読み。

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「堰堤」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「えんてい

です!

 

「堰堤」は、

「貯水や砂防などを目的として作られた堤防」という意味の言葉です!

 

洪水対策などに造られることもあれば、

釣り場として造られる場合もありますよ。

 

似たような言葉に「ダム」がありますが、

「堰堤」の場合はもっと小規模なもの。

場所によっては水力発電を行うために作られていることもあります。

また、ダムは山奥に作られていることが多いですが、

堰堤は身近にあるので、馴染み深いものだと覚えておきましょう。

 

見慣れないけれど実は身近な「堰堤」。

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

3つ目の漢字は「叔伯特」です!

「叔伯特」を何と読みますか?

叔父さん、伯母さん、特別、などなど、親しみのある漢字ばかりですが…

読めたらすごいです!

「叔伯特」の読み方のヒントは?

1.「叔伯特」は作曲家の名前です。

2.クラシック音楽に興味がなくても、音楽の授業で聴いたことがあるはず。

3.別名「歌曲王」

正解は…

「シューベルト」でした!

「叔伯特」は、1797年に生まれ、1828年31歳の若さで死去した作曲家。

歌曲では魔王アヴェ・マリア、ピアノ曲は「ます」ピアノ五重奏曲が有名ですね。

タイトルがわからなくても、誰もが一度は聴いたことがあるはずです。

破天荒なモーツアルトや気難しいベートーヴェンに比べると、「叔伯特」はとても社交的で人好きのする人物だったといわれています。

生涯お金には恵まれませんでしたが、たくさんの友人に愛されてさまざまな援助を受けていました。

「叔」と「伯」の読み方の謎

「叔」の音読みは「シュク」、訓読みは「叔い(わかい)」。

「伯」の音読みは「ハク」「ハ」、訓読みは「はたがしら」「かしら」「おさ」。

どちらも「叔父・伯母(おじ・おば)」などの「お」ですが、単独では「お」とは読みません。

ちなみに、どちらも「はくふ」「はくぼ」とも読みますよ!

4つ目の漢字は「艝」です!

「艝

これ、何と読むかわかりますか?

 

読み方がわからない方も、

想像力を膨らませれば読めるこの漢字。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「艝」読み方のヒント!

 

「艝」は、漢字の構成をよ〜〜〜〜くみてみると、

答えが導き出せるんです。

 

「舟」と「雪」。

「雪」を渡る「舟」といえば……?

 

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「艝」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「そり

です!

 

「艝」は、

「雪や氷の上を走らせる乗りもの」という意味の言葉です!

 

「そりあそび」や「犬ぞり」などでお馴染みの、あの「そり」のこと!

人によってはサンタのソリを想像する方もいるかもしれません。

 

筆者が住む北海道では、米の袋に段ボールなどを詰めて作る

「米袋そり」というものがあります。

子どもたちが、公園や小学校などで使っているのを見かけますよ!

これも漢字で「米袋艝」と書くと、なんだか重厚感が出ますよね(笑)

 

「舟」に「雪」という漢字の作りは、中国ではなく日本由来のもの。

このような漢字を「国字」といい、

「艝」のほかにも「峠(とうげ)」「凧(たこ)」などがあります。

 

漢字の成り立ちがわかりやすいので、覚えてしまえば簡単な「艝」。

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

5つ目の漢字は「寂寥」です!

「寂寥」を何と読みますか?

文学が好きな人はきっと読めるはず。

日常会話では使わないかも…

「寂寥」の読み方のヒントは?

1.「寂寥」をひらがなにすると「〇〇〇ょ〇」になります。

2.「寂寥」の類語には「侘しさ」「淋しみ」「哀感」などがあります。

3.『寂寥、まるで無人のごとき鎌倉だ。』吉川英治「私本太平記」より引用

4.「寂寥」をフランス語にすると「solitude」、ハンガリー語は「magányosság」です。

正解は…

正解は「せきりょう」でした!

「寂寥」とは、孤独や虚しさを感じること、またはそのような気持ちになる環境、淋しくひっそりとした風景や雰囲気のこと。

「秋の公園は寂寥としているね」のように使います。

『寂寥や入道雲湧くを見てさえも』勝村茂美

生きていれば、誰だって寂寥感に襲われた経験はあるでしょう。

「寂寥」の「寥」は音読みが「リョウ・レキ・ロウ・リャク」、訓読みは「寥しい(さびしい)・寥か(しずか)」、漢検1級14画の漢字です。

昔の文学作品を見ると、「困苦寂寥(こんくせきりょう)」「落莫寂寥(らくばくせきりょう)」など、「寂寥」と他の言葉を組み合わせて用いられることが多いです。

熟語には「四隣寂寥 (しりんせきりょう)」があります。

意味は、四方(周りすべてが)が寂寥としていること。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
出典:コトバンク

ABOUT ME
flower
とにかく本が好きです!