漢字読み講座

【今日の難読漢字】「攀じる」「扨」「篝」「塔頭」「病葉」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「攀じる」

「扨」

「篝」

「塔頭」

「病葉」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「攀じる」です!

難読漢字クイズです!

今回の問題は「攀じる」

「攀」という漢字、あまり見たことがないと思います。

でも、「攀じ〇る経験」なら、多くの人があるかもしれません!

「攀じる」の読み方のヒントは?

1.「攀じる」をひらがなにすると3文字になります。

2.「攀じる」には、「掴むことでどうにか」「ぎこちなく」というニュアンスがあります。

3.『それを攀じ昇って天竺まで行くと、』柳田国男「年中行事覚書」より引用

正解は…

正解は「よじる」でした!

壁をよじ登る、岸壁をよじ登るといった使い方をします。

どこかを掴んだり体勢を変えたり、苦労してどうにか移動することですね!

同じ読みに「捩る」がありますが、こちらは曲がるとかねじるという意味合いです。例えば「腹をよじって笑う」には、「攀じって」とは使いません。

「攀」は19画の漢字で、音読みは「ハン」、訓読みは「攀じる(よじる)」「攀る(すがる)」「攀く(ひく)」です。

「攀」を使う熟語を紹介!

・初登攀(はつとうはん):先人未踏の山頂や山稜へ、初めて登ること。
・折花攀柳(せっかはんりゅう):色町で遊女や芸者と遊ぶこと。
・攀竜附鳳(はんりょうふほう):力のある人に付き従い、自分自身も出世すること。

2つ目の漢字は「扨」です!

「扨

これ、何と読むかわかりますか?

 

漢字は見慣れないのですが、実は日常会話でもよく使う言葉なんです。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「扨」読み方のヒント!

 

「扨」は、漢字検定1級相当の漢字。

つまり、普段はなかなか使われない漢字です。

 

ですが会話で使う頻度は高く、あなたもきっと使っているはず。

「まさかその言葉に漢字があったの!?」と思ってしまうような言葉です。

 

ヒントは2文字。会話だと文頭につけられることが多いですよ。

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「扨」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「さて

です!

 

「扨」は、

「「ところで」のように、会話を改める時に使う言葉」です!

 

「扨、そろそろ出発しよう!」

「そんな冗談は扨おき」

など、使う場面はかなり多いですよね。

「扨、どうしようか。」など自問の言葉としても使われます。

 

ちなみに「扨」のほかにも「さて」と読む漢字があります。

「扠」や「偖」がそうですが、いずれも見慣れない漢字ですね。

 

書いても読めないことがほとんど。普段の文章では使わない方が無難です。

ですが古文などでは見かける漢字なので、教養として知っておくといいですよ。

 

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

3つ目の漢字は「篝」です!

本日の難読漢字クイズは「篝」です。

若者は実際に見たことがないかもしれません。

日本の夏の夜に美しく輝くものですよ!

「篝」の読み方のヒントは?

1.「篝」をひらがなにすると3文字になります。

2.夜の城を守る武士たちの傍には「篝」がありました。

3.『彼は赤い篝の火影に、』芥川龍之介「神々の微笑」より引用

正解は…

正解は…

「かがり」でした!

火をたく鉄製のかごです。

かごの中で火をたくと「篝火(かがりび)」になります。

「篝火」は古来から夜間の照明として、戦の野営、鵜飼いや狩猟などに用いられました。

現代で目にする機会は、大晦日の夜、神社の参道でしょう。

大晦日以外にも、匝瑳市三社神社の「金原の大篝」、桐生市加茂神社の「未篝神事」などがあります。

「篝」は16画の漢字で、音読みは「コウ」訓読みは「かがり」「かご」「ふせご」です。

「篝」を使った熟語

花篝(はなかがり):夜桜を照らす篝火

虫篝(むしかがり):田畑の害虫を誘い寄せて焼き殺すための篝火

篝火草(かがりびそう):シクラメンのこと

篝屋(かがりや):幕府が治安・警固に当たらせた四十八ヶ所の番所

捨て篝(すてかがり):戦で、敵の夜襲をそらすために陣地から離れた所にたく篝火

4つ目の漢字は「塔頭」です!

本日の難読漢字クイズは「塔頭」です。

日本人なら知っておきたい言葉ですよ。

早速ヒントを見てみましょう。

「塔頭」の読み方のヒントは?

1.「塔頭」をひらがなにすると「〇っ〇ゅ〇」になります。

2.古い建物が好きな人は知っているかもしれません。

3.『阿弥陀院というのは、法隆寺の塔頭の一つで、』中谷宇吉郎「壁画模写」より引用

4.「塔頭」は、大きな寺院で見られます。

正解は…

正解は「たっちゅう」でした! 「塔中」と書いても正解です。

「塔頭」は、禅宗の本寺境内にあります。

「塔」の音読みは「トウ」、訓読みはありません。

通常は「タッ」とは読みませんが、「塔」はもともと「タフ」という音をもとにした形声文字なので「塔頭(たっちゅう)」と読めます。

禅宗では、本寺は高僧のお墓で、弟子たちがお墓を守るために建てた庵を「塔頭」と呼びます。この弟子たちには、昔の戦国武将も含まれます。

たとえば京都の大徳寺には、黒田家ゆかりの龍光院、毛利家と小早川家ゆかりの黄梅院など、20あまりの「塔頭」が建てられています。

また、同じく京都の東福寺には25の塔頭、妙心寺にはなんと46もの塔頭が立ち並んでいます。

塔頭には茶室や山水の庭が併設されてるケースが多いのだそう。機会があればぜひ見てみたいですね!

5つ目の漢字は「病葉」です!

今回の難読漢字クイズは「病葉」です。

「びょうよう」ではありません。

きっと、一度は見たことがあるはず!

「病葉」の読み方のヒントは?

1.「病葉」をひらがなにすると4文字になります。

2.園芸好きな人には悩みの種です。

3『病葉が晴天高きより落ち来』藤沢周平

4.『風に煽られて病葉が、ひっきりなしに、散って来た。』国枝史郎「あさひの鎧」より引用

正解は…

正解は「わくらば」でした!

「病葉」とは、病気や害虫のせいで変色した葉です。

「虫喰葉」と書いても正解です。

特に、夏の青葉に混じって、赤や黄色に色づいている葉を指します。

俳句では夏の季語として使われます。

葉の色が変わることなら、秋の季語じゃないの? と思うかもしれませんが、「秋でもないのに」というのがポイント!

写実的なことで知られる加賀友禅の着物は、よく見ると花々に「病葉」が描かれています。

ちなみに、世界的な大人気アニメ『鬼滅の刃』にも、下弦の参として「病葉(わくらば)」という鬼が登場しますね。

「邂逅」と「病葉」の違い

「邂逅(かいこう)」と書いても、「わくらば」と読みます。

意味は、たまたまうまく巡り合わせるさま、偶然、稀にあるさまです。

「病葉」とはまったく異なりますね!

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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flower
とにかく本が好きです!