漢字読み講座

「鵠」「墨痕」「出捐」これら3つの漢字の読み方がわかりますか?

今回は「鵠」「墨痕」「出捐」です。

見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。

あなたは全部読めますか?

1問目はこの漢字から!「鵠」

今回の難読漢字クイズは「鵠」です。

最初に鳥の名前だと明かしておきます!

さて、あなたは何と読みますか?

「鵠」の読み方のヒントは?

1.「鵠」をひらがなにすると3文字です。

2.俳句の世界では冬の季語です。

3.『ですが、何より先に、あなたのような美しい鵠の』ゲーテ「ファウスト」より引用

正解は…

正解は「くぐい」でした!「くくい」でも正解です。

古来日本では「白鳥」をこう呼んでいたのです。

「うぐい」ではありませんよ!

「鵠」の音読みは「コウ」「コク」、訓読みは「くぐい」「まと」「鵠い(しろい)」、18画、漢字検定準1級の漢字です。

「鵠」の左側は「牛」

「鵠」の左側は「告」ではありません。

よくみると「告」ではなく「牛と口」なので間違わないようにしましょう。

「牛と口」は、そもそも「告」の旧字体。

「牛と口」及び「告」は、牛を神に捧げて口で願いを伝えることです。

古事記の「鵠」とは?

古事記には『故、今高往く鵠の音を聞きて 』と残されています。

ただし、古事記の「鵠」には白鳥とコウノトリ2つの説があるようです。

どちらかが間違いというわけでなく、昔は大きな白い鳥を総じて「鵠」と呼んでいたからです。実際、白鳥とコウノトリは外観が似ていますね!

2問目はこの漢字!「墨痕」

「墨痕

これ、何と読むかわかりますか?

 

字面から意味はわかっても、正しく読めるかどうかは別問題。

スマートに読めたらかっこいいですよね。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「墨痕」読み方のヒント!

 

「墨痕」は、ちょっとユニークな音の響きの言葉です。

 

「すみあと」と読みたくなりますが、正しい読み方は別にあります。

音読みで読んでみると……?

 

さて、あなたは何と読みましたか?

 

「墨痕」の読み方、正解は…

気になる正解は…

 

 

 

 

「ぼっこん

です!

 

「墨痕」は、

「筆で書いた墨のあと」という意味の言葉です!

 

通常の意味では単なる墨のあとのことですが、

「墨痕」が使われるときは、字や筆捌きが上手い場合がほとんど。

「墨痕鮮やかな書物」と言うように使いますよ。

 

類語には「筆跡」「筆運び」などがあります。

 

「墨」は、訓読みだと「すみ」ですが、

音読みでは「ぼく」と読みます。

「墨汁」「水墨画」などの熟語がわかりやすいですよね。

 

「痕」は「痕跡」などでも読むように

「こん」と読ませます。

2つの言葉を組み合わせると、音声が変化し「ぼっこん」に変化するんです。

 

なかなか耳慣れない言葉だからこそ、

一度覚えてしまえば忘れないはず!

これを機にスマートに読めるようになりましょう!

 

最後はこの漢字!「出捐」

「出捐」の読み方をご存じでしょうか?

「捐」は「損」という字に似ていますが、「しゅっそん」と読むのは間違いです。

日常で使う言葉ではないため、わからない人が多いかもしれません。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「出捐」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字
  2. お金や物を寄付することを意味する法律用語
  3. 「被災地へ医薬品を出捐した」のように使います

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「出捐」の読み方!正解は!?

正解は「しゅつえん」です!

「出捐(しゅつえん)」とは法律用語で「自己の財産を損失させ、他者に利益を供与すること」と言う意味です。

一般的な言葉では「金品を寄附すること」になります。

以下は出捐を用いた例文です。

  • 金品を出捐する人が多くいたので彼らは救われた
  • 財団法人を設立するため、財産を出捐した

類義語としては「義捐金」「寄附」「援助」「献金」「募金」などがありますが、少しずつ使い方が違うので注意が必要です。

ABOUT ME
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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!