今日の難読漢字は
「推挽」
「神祇」
「細やか」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「推挽」!
「推挽」の読み方をご存じですか?
「推」という字は「推し」という言葉をよく見かけます。「挽」は「ひき肉」の漢字表記が「挽肉」となっているのを見かけることがありますが、だからといって「おしひき」とは読みません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「推挽」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「すい○○」の4文字
- 音読みです
- 「挽」は「輓」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「推挽」の読み方、正解は・・・
正解は
「すいばん」
です!
「推」という字は「前に押し出す」という意味があります。一方「挽」は「引っ張る、引き戻す」という意味があります。「推挽」は「押したり引いたりすること」という意味になります。「推」と「挽」は反対の意味、いわば対義語になっています。
「或は之を輓き、或は之を推す」
「推挽」には
「人を推薦して、良い地位につける」
という意味もあります。これは「春秋左氏伝」という紀元前の経典にある故事が元となっています。
春秋時代、衛という国で反乱が起こり、王が国を脱出することになりましたが、その時助けになったのが二人の弟でした。弟たちが車を後ろから押したり前から引っ張ったりしているので、王は帰国できるであろう、と魯の国の臣が語ったという故事です。この時の文章が「或は之を輓き、或は之を推す」でした。「或」は弟のことで、「之」は王の乗る車のことをさしています。これが転じて「推挙」と同じような意味を持つようになったと言われています。
誰かに推薦してもらえるような人望がほしいと思っている方、「推挽」の読み方も是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「神祇」!
「神祇」の読み方をご存じですか?
「祇」という字は「祇園」という地名が全国各地にありますが、逆に地名以外であまり見かけない字です。
いったい何と読むのでしょうか?
「神祇」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ぎ」の3文字
- 音読みです
- 日本古来の宗教に関わる言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「神祇」の読み方、正解は・・・
正解は
「じんぎ」
です!
「祇」という字は「土地のかみ(神)」という意味があります。訓読みは「くにつかみ」になります。
一方「神」は「天のかみ(神)」という意味があり、天の神(あまつかみ)に対する地の神を「祇(くにつかみ)」と言います。文字の意味通り「天地の神々」をあらわす言葉です。
「神祇信仰」
日本には多くの宗教がありますが、その中でも外来宗教(儒教、道教、仏教など)の影響を受ける前に存在していた宗教を「古神道(こしんとう)」と言います。古神道は「神祇信仰」とも言われます。大嘗祭、鎮魂祭など、今でも行われている行事には古神道由来と言われているものがあり、かつては神事を執り行う官司は「神祇官(じんぎかん)」と呼ばれていたようです。
日本文化とは切っても切り離せない「神祇」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「細やか」!
「細やか」の読み方をご存じですか?
普通に読むと「こまやか」ですが、それ以外の読み方があるのです。
いったい何と読むのでしょうか?
「細やか」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○やか」の4文字
- 訓読みです
- 贈り物をする時に使われることがある言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「細やか」の読み方、正解は・・・
正解は
「ささやか」
です!
「細」という漢字には「ほそい」「こまかい」「くわしい」の他に「とるに足らない、いやしい」という意味があり、「ささやか」と読む場合は最後の意味で使われています。贈り物の場合「つまらないものですが」と同じような謙遜の意味で使われると思っていいでしょう。
謙遜で「細」を使う例
「細」は大抵「こまかい」「ほそい」という意味で使われるので「細やか(ささやか)」と同じような使い方はあまり目にしないかもしれません。
最近では小説以外ではあまり見かけませんが「細君(さいくん)」という言葉があります。自分の妻をあらわす言葉ですが、これが謙遜の意味で使われている例になります。見た目のイメージに反して「愚妻」と同じ意味になりますので、他人の奥様には使わない方が無難です。
「細」という文字の意外な意味と一緒に「細やか」の読み方も是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回はちょっと古めの言い回しをメインに、意外な意味を持つ言葉を選んでみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。