漢字読み講座

【今日の難読漢字】「巷間」「胞衣」「垢穢」「跼む」「真珠麿」ってなんて読む?

今日の難解漢字は

「巷間」

「胞衣」

「垢穢」

「跼む」

「真珠麿」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「巷間」です!

「巷間」の読み方をご存じでしょうか?

「巷」と書いて「ちまた」と読みますが、「ちまたかん」ではありませんよ。

日常会話では使わない、ちょっと難しい熟語ですね。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「巷間」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
  2. 世間、まちのなかという意味
  3. 「交換流布」という熟語があります

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「巷間」の読み方!正解は!?

正解は「こうかん」です!

「巷間(こうかん)」とは、世間やまちなか、一般社会という意味。

例文には以下のようなものがあります。

  • 有名女優の離婚が巷間の話題となった
  • そのレストランは巷間で大人気だよ
  • 巷間で言われていることは真実でない

また、ヒントに示した「巷間流布」は「こうかんるふ」と読み「広く世間に知れ渡ること」です。

例文には以下のようなものがあります。

  • 巷間流布された噂を調査したら、全くのデタラメでした。
  • 彼の行いは、たちまち交換流布されていった
  • その小説は新聞によって交換流布された

2つ目の漢字は「胞衣」です!

「胞衣」の読み方をご存じでしょうか?

「ほうい」または「ほうえ」と読むこともできますが、もう1つ読み方があります。

一般にはもう1つの読み方がよく使われますよ。

さて、何と読むのか…あなたにはわかりますか?

「胞衣」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇」の2文字です
  2. 胎児を包んでいる膜や胎盤などのこと
  3. お宮参りの時に産着の上から着せる服を胞衣着といいます

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「胞衣」の読み方!正解は!?

正解は「えな」です!

「胞衣(えな)」とは、胎児を包んでいる膜や臍帯(へその緒)を含む胎盤のことをいいます。

胎盤は、お母さんのお腹の中で280日間を過ごす赤ちゃんに酸素や栄養を送る、大切な器官です。

古くは胎盤には不思議な力があると信じられ、奈良時代には胎盤と一緒に願いを書いた紙を瓶に入れて戸口の下に埋める風習があったとのこと。

また、へその緒は大切に保管され、病気を患った時に煎じて飲むと回復すると考えられていました。

また、現代においても胎盤のエキスは医薬品に使われているそうですよ。

3つ目の漢字は「垢穢」です!

「鮪」はマグロ、「鯵」はアジ、「鮭」はサケ・・・

魚の名前には大部分のものに「さかなへん」がついていますよね。

難読漢字にも「さかなへん」の付く漢字が出題されることも多々あります。

ところが今回の問題、「垢穢」は魚の名前なのに「さかなへん」が付きません!

何という魚なのか、探っていきましょう。

「垢穢」の読み方のヒントは・・・?

それでは、ヒントです!

「垢穢」の読み方は、ひらがなで「〇〇」の2文字です。

さらに大ヒント!

「垢穢」は、スタミナがあって高級な魚として知られています。

鍋にして食べると絶品の魚です。

最後に大・大ヒント!

「垢穢」は別の漢字で「九絵」と書きます。

読み方は同じなので「垢穢」が読めなくても「九絵」が読めれば・・・

わかりましたよね?

「垢穢」の読み方の答えは・・・

正解は、「くえ」でした!

「垢穢(くえ)」は、スズキ目スズキ亜目ハタ科マハタ属クエ種の大型魚です。

「垢穢」は、「くえ」のほかに「こうあい」とも読みます。

そして「垢穢(こうあい)」というのは「垢がたまって汚れている様子」を表す言葉です。

「垢穢(くえ)」は茶褐色に白色の雲状の斑点が特徴の魚です。

その模様が垢で汚れているように見えることから、「垢穢(くえ)」と読まれるようになったんですって。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

4つ目の漢字は「跼む」です!

「跼む」って何て読むかわかりますか?

やりすぎると腰痛の原因になったりします。

デスクワークが多い人は知らず知らずのうちにこの体勢になってしまっているかもしれません。

 

年をとるとだんだんと腰が真っすぐではなくなります。

このような体の状態を表す漢字です。

 

さて、なんと読むのでしょうか?

 

「跼む」の読み方のヒントは?

意味は国語辞典によると以下の2つがあります。

①折れ曲がる。多く、腰、手、足、指など体の部分についていう。また、身を低くしてしゃがむ。うずくまる。あるいは縮む。

 

②人目を盗んでうずくまり隠れる。物陰などに潜む。

 

出典:小学館『日本國語大辞典』

 

さあ、何と読むか分かりましたか?

「跼む」の読み方、正解は……

正解は……

 

「かがむ」

 

です!

 

「せくぐむ」

 

も正解です!

 

似ている言葉に「しゃがむ」がありますが、違いがわかりますか?

 

「かがむ」は腰を曲げている状態を表します。

膝を曲げているかどうかは関係ありません。

前屈姿勢を想像してみてください。

 

「しゃがむ」は、膝を曲げている状態を表す言葉です。

おしりが下がってるときに使います。

 

「まえかがみ」は使いますが「まえしゃがみ」とは言いません!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

5つ目の漢字は「真珠麿」です!

「真珠麿」を何と読みますか?

読めなくても食べたことはあるはず!

「しんじゅまろ」ではありません。

「真珠麿」の読み方のヒントは?

1.「真珠麿」をひらがなにすると「〇〇ゅ〇〇」になります。

2.キャンプファイヤーで「真珠麿」を焼くとおいしい!

3.ホットのココアやミルクに浮かべるのもおすすめです。

正解は…

正解は「マシュマロ」でした!

ふんわり柔らかくて甘いお菓子ですね。

ホワイトデーのお返しにされることの多い「真珠麿」ですが、最近は「交際をやんわりお断りする」という意味で深読みする人も。

でも、日本のホワイトデーは本来「真珠麿」を贈るイベントだったので、深読みする必要はなさそうです。

「真珠麿」のルーツ

「真珠麿」のルーツは、古代エジプトに王族が愛用した「薬用キャンディー」だったと考えられています。

当時はアオイ科ウスベニタチアオイという植物の根をすりつぶして、はちみつを混ぜていました。ちなみに、マシュマロ(marsh mallow)はウスベニタチアオイの英語名ですよ。

19世紀になるとはちみつは砂糖になり、植物の根は卵白とゼラチンで代用されるようになりました。

日本に「真珠麿」が登場したのは1892年、もしくは1887年という2つの説があります。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

ABOUT ME
flower
とにかく本が好きです!