漢字読み講座

「嫋やか」「鹿十」「夢幻泡影」これら3つの難読漢字が読めたら漢字マスター!

今回の難読漢字は「嫋やか」「鹿十」「夢幻泡影」です。

読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。

あなたは全部読むことができますますか?

1問目はこの漢字から!「嫋やか」

「嫋やか」・・・「溺れる(おぼれる)」と似た感じですが、意味は全然違います! 「溺れる」は水に関係ある「さんずい」ですが、「嫋やか」は「おんなへん」です。 「おんなへん」の漢字だけあって、ある女性像を形容する言葉なんですよ。 さっそく見ていきましょう!

「嫋やか」の読み方のヒントは・・・?

「嫋やか」は、日本で生まれた和語の1つです。

「女性の美しくしなやかなさま」「姿・形がほっそりしていてしなやかなさま」を表す言葉です。

類義語は、「綺麗」「麗しい」「淑やか」「優美」など。

「舞妓さんの嫋やかな舞いにうっとり見とれた」などと使われます。

読み方はひらがなで「〇〇やか」の4文字です。

分かりましたか?

「嫋やか」の読み方の答えは・・・

正解は、「たおやか」でした!

「嫋やか(たおやか)」という言葉の語源は、「たわむ」という言葉です。

「たわむ」とは、固い板や枝などに強い力が加わってしなる様子を表しています。

「枝が積もった雪でたわむ」などと自然の現象を表す「たわむ」と女性のしなやかさを重ね合わせているなんて、美しい日本語ですね。

「嫋やか(たおやか)」だと言われたら、間違いなく褒め言葉ですよ!

 

2問目はこの漢字!「鹿十」

「鹿十」と書いて、なんと読むか分かりますか?

なんと(しかじゅう)ではないのです!

さあ、なんと読むでしょう?

「鹿十」読み方のヒントは?

ヒントは全体で3文字、「〇〇〇」となります。

ある行動を表した名詞で、日常的に使われることも珍しくない言葉です。

何か思い当たるものはあるでしょうか?

「鹿十」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「し」です。

漢字よりもカタカナで表記することが多い印象があります。

あまり良い意味の言葉ではなく、元々はヤクザの符牒だったとか。

これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

「鹿十」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

「しかと」

です!

「鹿十(しかと)」とは、特定の人物を無視することを意味する言葉です。

少し昔のヤンキーなどが「シカトしてんじゃねーよ!」と言うイメージがありますね。

こういう悪い言葉でありがちな、する側が使う言葉ではなく、例のとおり、されている側が使うことが多い印象ですね。

語源は、花札にある10月の札に描かれた鹿と言われています。

この鹿がそっぽを向いていることから、無視することを鹿と十月にかけて、博打打ちが鹿十(しかと)と言い出したそうです。

(十月だからではなく10点札だから、という説もあるようです)

個人的にはその鹿は、そっぽを向いて無視をしているというよりも、紅葉のほうに夢中になっているだけに見えるんですよね。

最後はこの漢字!「夢幻泡影」

「夢幻泡影」の読み方をご存じでしょうか?

「泡影」は一般には「ほうえい」と読みますが、「夢幻泡影」という四文字熟語では少し特殊な読み方になります。

夢・幻・泡・影… これらの4つはいずれも「はかなさ」を感じさせますね。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「夢幻泡影」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇〇〇」の7文字
  2. ポイントは「影」の読み方
  3. 仏教用語に由来する言葉です

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「夢幻泡影」の読み方!正解は!?

正解は「むげんほうよう」です!

「夢幻泡影(むげんほうよう)」とは、大乗仏教の「金剛般若経」という経典に由来する言葉。

夢・幻・泡・影の4つは消えやすくてはかないものです。

これらを並べた熟語である「夢幻泡影」には「この世の一切は実体がなく、永遠には続かない。だからこそ限られた時間を大切に生きよう」という意味が込められています。

似た意味を持つ仏教由来の言葉には「栄枯盛衰」「泡沫夢幻」などがあり「すべてのものは移り変わるはかない存在である」という意味が含まれています。

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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!