難読漢字クイズです!
「繻子」「綸子」「雁字搦」
日本語力をアップしましょう!
目次
1個目の漢字はこれ!「繻子」
「繻子」を何と読みますか?
さらさら、しっとり、かろやか…
早速ヒントを見てみましょう!
「繻子」の読み方のヒントは?
1.「繻子」をひらがなにすると、〇ゅ〇になります。
2.黒い「繻子」は、着物の帯によく使われます。
3.『義父が支那人の繻子売りなんかと、』林芙美子「清貧の書」より引用
4.『秋晴や繻子の襟かけ雄島海女』前田普羅
正解は…
正解は「しゅす」でした!「朱子」と書いても正解です。
「繻子」とは、経糸と緯糸が交差する点が少ない「朱子織(しゅすおり)」という織り方で作られた生地。
しなやかで光沢があり、あまり丈夫ではありませんが和装洋装ともにフォーマルウェアに用いられることが多いです。
織物には三原組織(基本となる3つの組織)があり、ひとつが平織り、もうひとつが綾織り、そして朱子織となります。
「繻子」はサテンとも呼ばれますが、厳密には同義ではなく、サテンとはシルクの糸で繻子織をした生地を指します。
サテンだけでなく、コットンやポリエステル、ウールも「朱子織」できますよ!
「繻子」の音読みは「シュ・ジュ・ニュ」、訓読みは「うすぎぬ」、漢検1級、20画の漢字です。
「繻」という漢字には、「絹織物のいろどりうすぎぬ」という意味もあります。
2個目の漢字はこれ!「綸子」
「綸子」を何と読みますか?
きらきら、艶やかで滑らかな手触り…
早速ヒントを見てみましょう!
「綸子」の読み方のヒントは?
1.「綸子」をひらがなにすると、3文字になります。
2.「綸子」は、花嫁衣装や振袖によく用いられます。
3.『薄く染めた綸子の被布に、』夏目漱石「虚美人草」より引用
4.『綸子からすべり出でけりけふの月』立花北枝
正解は…
正解は「りんず」でした!
「綸子」とは、経糸と緯糸がどちらも撚(よ)らない糸を使って、「朱子織(しゅすおり)」という織り方で作られた生地。
ややこしいですが、朱子織した生地の一種が「綸子」です。
「綸子」は、光沢に文様が美しく浮かび上がる独特の高級感が特徴。
華やかですが薄手の生地なので、暑い季節の着物によく使われます。
ちなみに、洋服地ではダマスクと呼びますよ。
「綸」の音読みは「リン・ロン・カン」、訓読みは「いと」「綸める(おさめる)」、漢検1級、14画の漢字です。
「綸」という漢字には、天子の言葉、おさめるという意味もあります。
「綸」の左側にある糸へんは撚り糸(よりいと)の象徴。
右側は「三直線が合う象形」と「文字を書くために紐で編んだ札の象形」。
「糸すじの整った糸」すなわち筋道を立てるという意味の漢字です。
3個目の漢字はこれ!「雁字搦」
本日の難読漢字クイズは「雁字搦」です!
読めそうで読めないですね…
一度は経験しているはずですよ!
「雁字搦」の読み方のヒントは?
1.「雁字搦」をひらがなにすると、6文字になります。
2.「雁字搦」に似た言葉は、「八方塞がり」「呪縛」「手詰まり」などがあります。
3.『その上を細縄で雁字搦に縛り上げてしまった。』モーリス・ルブラン「素賞の栓」より引用
4.「気が付くと見栄や世間体で雁字搦になっていました」のように使います。
正解は…
正解は「がんじがらめ」でした!
誰でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
「雁字搦」とは、全く身動きのできない状態、または紐などで何度も巻きつけること。
「がんじがらみ」と読んでも正解です。
「雁字(がんじ)」は、鳥の雁が一列に並んで飛ぶ様子を「一」という漢字になぞらえています。
「搦(がらめ)」は、搦めとる、捉えて縛り上げることです。
「雁」の音読みは「ガン・ゲン」、訓読みは「かり」、漢検準1級、12画の漢字。
「搦」の音読みは「ジャク・ダク・ニャク・ジョク・ニキ・ニョク」、訓読みは「搦み(からみ)」「搦る(とる)」、漢検1級、13画の漢字。
漢字は難しいですが、わりとよく使う言葉ですから、機会があったら書いてみましょう!