「葛衣」の読み方をご存じですか?
「葛」は「くず」と読むマメ科のつる性多年草のことを指していますが、「葛衣」は読み方がたくさんあり、読みによって指すものが変わってしまうことがあります。
「くずぎぬ」「くずころも」以外だと、いったい何と読むのでしょうか?
「葛衣」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「か○○」の3文字
- 音読みです
- 衣服をあらわしています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「葛衣」の読み方、正解は・・・
正解は
「かつい」
です!
「葛」は先に書いた通り、マメ科のつる性多年草のことで、「衣」は身に着けるもののことをあらわしています。
「かつい」「くずぎぬ」と読む場合は、葛の繊維で織った衣類のことをあらわしています。裏布が無く、軽く涼しいので夏に着る衣服のことです。
もう一つの読み方は「かたびら」です。「葛」の訓読みに「かたびら」があり、くさりかたびらのような装備を連想しますが、こちらも「裏をつけない衣服」という意味になります。
同じ漢字で同じ意味なのに、読み方が何種類もあるのはなんともまぎらわしいですね。
「くずころも」になると・・・
「葛衣」は読み方が「くずころも」になると、料理関係の意味になります。しかし、こちらは2つの意味を持っており、これまた面倒なことになっています。
一つは、くず粉(葛の根を精製したでんぷん粉)を使ってとろみのある衣を食べ物にまとわせたもの。
もう一つは、くずそうめん(くず粉を練って、麺状にしたもの)を細かく砕いて揚げ衣にしたもの。
すべてマメ科のつる性多年草「葛」から来た言葉ではあるのですが、意味まで違ってしまうと困ってしまいますね。
「葛」を使った言葉は複数の読み方があることが多く紛らわしいのですが、「葛衣」の場合常用漢字の読み方としては「かつい」となります。是非覚えておいてくださいね。