今日の難読漢字は
「堆朱」
「蓬髪」
「岨」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「堆朱」!
「堆朱」の読み方をご存じですか?
「朱」は「朱肉」などで比較的よく見かける漢字ですが、「堆」は「堆肥」くらいでしか見かけることがありません。
いったい何と読むのでしょうか?
「堆朱」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○しゅ」の4文字
- 音読みです
- 漆工芸に関係があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「堆朱」の読み方、正解は・・・
正解は
「ついしゅ」
です!
「堆」は「積み上げる」という意味があります。「朱」は「黄色みをおびた赤色」のことです。
ヒントで「漆工芸と関係がある」と書きましたが、「堆朱」という文字自体には漆という意味はありません。
「堆朱」は「赤い(朱)漆を塗り重ね(堆)、山水や花鳥などを彫る」という技法のことをあらわしています。ちなみに日本では、表面が黒の場合は「堆黒(ついこく)」と呼びます。
堆朱楊成
日本には堆朱の技法を伝え続けた家系があり、その家系は「堆朱楊成(ついしゅようぜい)」と言われています。その歴史はなんと1360年から始まり、昭和時代の後半、21代まで続きました。堆朱陽成の作品は美術館に展示されたり、高額で取引されたりする貴重なものとなっています。
漆工芸を見かけることがあったら是非「堆朱」という言葉や読み方を思い出してくださいね。
難読漢字、2問目は「蓬髪」!
「蓬髪」の読み方をご存じですか?
「髪」はよく使う漢字ですが「蓬」はあまり馴染みがない漢字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「蓬髪」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ほ○○○」の4文字
- 音読みです
- 髪の毛の状態をあらわす言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「蓬髪」の読み方、正解は・・・
正解は
「ほうはつ」
です!
「蓬」は「よもぎ」という、キク科ヨモギ属の多年草をあらわす漢字ですが、「(物の)乱れているさま」をあらわすこともあります。よもぎはよく繁殖してぼうぼう生えるので、そこから連想されたもののようです。
「髪」は「頭髪」という意味なので、「蓬髪」は「よもぎのように伸びて乱れた頭髪」という意味になります。
「敝衣蓬髪」
「蓬髪」という言葉を使った四字熟語に「敝衣蓬髪(へいいほうはつ)」があります。
「敝衣」は「ぼろぼろの衣服」という意味です。ぼろぼろの衣服に伸びて乱れた髪、そのような恰好でなりふり構わないさまをあらわしています。何かに没頭してなりふり構わず髪がぼさぼさになっている人は、ドラマなどではよく見る光景ですが、実際に敝衣蓬髪になってしまうと清潔感がなくなってしまうので、気を付けたいところです。
髪の毛は伸びてしまうとすぐまとまりがなくなってしまいますが、そんな時「蓬髪」という言葉と読み方を思い出してくださいね。
難読漢字、3問目は「岨」!
「岨」の読み方をご存じですか?
部首がやまへんなので、山に関する漢字のようですが、いったい何と読むのでしょうか?
「岨」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○ば」の2文字
- 訓読みです
- 「阻」と書き換えられることもあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「岨」の読み方、正解は・・・
正解は
「そば(そわ)」
です!「そわ」は昔の読み方で、最近は「そば」が主流の読み方になっているそうです。
「岨」は「石山」や「山のけわしいところ」をあらわしています。「いしやま」という訓読みもあります。
ヒントで「阻」に書き換えられるところもあると書きましたが、「阻」には「そば」という読み方はありません。「阻」という漢字には「はばむ、へだたる」という「岨」には無い意味もあります。
「岨清水」は夏の季語
「岨」を使った言葉に「岨清水(そばしみず)」があります。
「山のけわしいところから湧き出る清水」という意味があり、俳句では「夏の季語」として扱われています。
山の切り立ったところから水が湧き出てくる様子を想像すると、いかにもさわやかな夏の光景が浮かんできますね。
「岨」の読み方を覚えたこの機会に、「岨清水」を使った夏の俳句を作ってみるのも一興ではないでしょうか。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は読み方の想像がつきにくい問題を出してみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。