今回の難読漢字は「壘」「儲嗣」「冀う」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
目次
1問目はこの漢字から!「壘」
あなたは「壘」を何と読みますか?
野球のベース「塁(ルイ)」に似ていますが…
日常会話で使うことは少ない言葉です。
「壘」の読み方のヒントは?
1.「壘」をひらがなにすると3文字になります。
2.「壘」の類義語には、「城郭」「防塞」「出丸」などがあります。
3.「彼が民主主義の最後の壘なのだ!」のように使います。
4.『森と言へば叢立つ霧のこちごちに氣高く厚く壘立てたる』北原白秋「白南風」より引用
正解は…
正解は「とりで」でした!
「壘」とは、外敵の侵入を防いで本拠地を守る建造物(壁・塀・柵など)です。
海外でも日本でも、たいていのお城は頑丈な壘にぐるりと取り囲まれているものです。
また、勝敗が左右される最終局面を「最後の壘」と言うこともあります。たとえばサッカーやホッケーのゴールキーパーです。
一般的には「砦」と書くことが多いですね。
「壘」の音読みは「ルイ・キ・ライ・リツ・リチ」、訓読みは「とりで」「壘ねる(かさねる)」です。
「壘」の上の部分は「田」が3つ、下の部分は「土」。土や石を積み重ねた小さな城、重ねたり重なることを意味します。
ちなみに「壘」「砦」だけでなく、「柵・堡・塁・寨・塞」も全部「とりで」と読む漢字です。たくさんありますね!
2問目はこの漢字!「儲嗣」
「儲嗣」の読み方をご存じですか?
「儲」には「もう(ける)」という読み方がありますが「もうし」ではありません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「儲嗣」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ち○○」の3文字
- 音読みです
- 「もうける」こととは関係ありません
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「儲嗣」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちょし」
です!
「儲」という字は「もうける、たくわえる」という意味がありますが「あとつぎ」「皇太子」という意味もあります。また「嗣」にも「あとつぎ」という意味があるため、「儲嗣」は「天子・君主の世継ぎ」という意味になります。だいたいは「皇太子」をあらわす言葉と考えて問題はないでしょう。
何故「儲」が「皇太子」という意味になるのか
しかし「もうける、たくわえる」という意味の「儲」に何故「皇太子」という意味があるのでしょうか。
これは「たくわえる」という意味が「跡継ぎとして備えておく人」という意味に転化したためと言われています。かつては跡継ぎが生まれなかったことにより皇位継承でトラブルが発生したことも多くありました。国の安定という意味でも「皇太子」の存在はとても重要だったと言えますね。
この機会に是非「儲嗣」の読み方を覚えてくださいね。
最後はこの漢字!「冀う」
「冀う」の読み方をご存じでしょうか?
「輩(はい)」という字に少し似ていますが、「はいう」と読むのはもちろん間違いです。
と言われても「冀」という漢字自体を見たことがないという人も多いかも!?
これが読めたらかなりの漢字通だといえるでしょう。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「冀う」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇う」の5文字です
- 物事を強く願うこと
- 「両国の平和を冀う」などと使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「冀う」の読み方!正解は!?
正解は「こいねがう」です!
よく聞く言葉ですが、かなりの難読漢字だといえるでしょう。
「冀う(こいねがう)」とは「物事を強く願う」「切望する」といった意味です。
一般には「乞い願う」と書くことが多いのですが、「希う」や「庶幾う」という表記もあります。
聞けば意味を理解できますが、日常では「こいねがう」という表現を使うことは滅多にないかも知れません。
この機会に漢字表記も覚えておいてくださいね。