今回の難読漢字は「英」「烏鷺」「蟪蛄」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
目次
1問目はこの漢字から!「英」
今回は、難読漢字を使った「苗字」について出題します!
「英」という漢字は、「えい」としか読めないという人が大部分ではないでしょうか?
人名になると、「英和(ひでかず)」や「英美(ひでみ)」など「ひで」とも読ませますが、1文字で苗字となると難しいですよね・・・
珍しい苗字、「英」の読み方を探っていきましょう!
「英」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです!
江戸時代、風景画や花鳥画の有名絵師だった英一蝶という人がいました。
その一派のことを「英(〇〇〇〇)派」と呼んだので、浮世絵が好きな方は読めるかもしれません!
読み方はひらがなで4文字で、「〇〇ぶさ」です。
もう、分かりましたか?
「英」の読み方の答えは・・・
正解は、「はなぶさ」でした!
「英」という漢字は「優れている」という意味がありますが、実はもともとは「美しい花」という意味も持っているんです。
そこから、房のように咲く花を示す「はなぶさ」という意味が当てられるようになったのです。
「英(はなぶさ)さん」なんて苗字、とっても素敵ですね!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
2問目はこの漢字!「烏鷺」
「烏鷺」の読み方をご存じですか?
「烏」はカラス、「鷺」はサギをあらわす漢字ですが「カラスサギ」ではありません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「烏鷺」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「う○」の2文字
- 音読みです
- 文字通り、カラスとサギという意味があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「烏鷺」の読み方、正解は・・・
正解は
「うろ」
です!
「烏」には「う」という音読み、「鷺」には「ろ」という音読みがあり、それぞれを合わせた読み方になります。
そのまま「カラスとサギ」という意味もありますが、カラスの羽色を黒、サギの羽色を白と見立てて黒と白という意味もあります。
黒と白で争うゲームといえば「囲碁」です。「烏鷺の争い」ということわざは、囲碁の勝負で決着をつける、という意味です。転じて囲碁のことを「烏鷺」と呼ぶこともあります。
日頃よく使う言葉に「うろ覚え」があります。こちらは「疎覚え」または「空覚え」と漢字をあてることが多いですが、まれに「烏鷺覚え」と書くこともあります。この場合の「烏鷺」には「黒と白」という意味ではなく「空洞」という意味になります。「烏鷺」が空洞という意味で使われるのは「烏鷺覚え」の時だけなので、読みが同じことから使われたのではないかと思われます。
一見なじみが無さそうですが、意外に身近な「烏鷺」の読み方を是非覚えてくださいね。
最後はこの漢字!「蟪蛄」
「蟪蛄」の読み方をご存じですか?
「蟪」も「蛄」も普段見かける字ではありませんね。
いったい何と読むのでしょうか?
「蟪蛄」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「け○○」の3文字
- 音読みです
- 夏によく見かける虫のことです
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「蟪蛄」の読み方、正解は・・・
正解は
「けいこ」
です!
「蟪蛄」はセミ、特にニイニイゼミのことをあらわす言葉です(ツクツクボウシという説もあります)。
6月下旬頃から他のセミより早く鳴き始めるので、ニイニイゼミの鳴き声が聞こえると夏の始まりを感じますね。
なお「蟪」という字はほぼ「蟪蛄」という使い方しかしませんが、「蛄」の方は別の漢字と合わせて他の生物をあらわす難読漢字として使われることが多いです。
「蟪蛄春秋を識らず」
「蟪蛄」を使った故事成語で有名なのは
「蟪蛄春秋を識(知)らず」
です。
セミは幼虫時代、何年もの長い期間を地中で過ごし、地上に出て成虫になってからの寿命はとても短いと言われています。ほとんどのセミは夏の間に生命が尽きてしまうため、夏の前に春があることも、夏の後に秋があることも知ることができません。そもそも自分が地上で鳴いている季節が夏だということも知らないというはかなさをあらわしています。
同時に自分の周囲だけでもっと広い世界を知らない、世間知らずという意味で使われることもあります。
同じような意味で使われる難読漢字の故事成語もありますので、是非ご覧ください。
セミが賑やかな季節になったら「蟪蛄」の読み方も是非思い出してくださいね。