今日の難読漢字は
「鍾愛」
「庖厨」
「洛」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「鍾愛」!
「鍾愛」の読み方をご存じですか?
「鍾」は「鐘」という字によく似ていますが、つくりの部分が「童」ではなく「重」なので違う漢字です。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「鍾愛」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○○あい」の5文字
- 音読みです
- 異なる漢字ですが「鐘」と同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「鍾愛」の読み方、正解は・・・
正解は
「しょうあい」
です!
「鍾」という漢字は「さかずき」や「鐘」と同じ「つりがね」という意味もありますが、ここでは「あつめる」という意味で使われています。
「愛」は「かわいがる」「したしむ」という意味で使われています。
この2文字を合わせた「鍾愛」は「愛をあつめる」から「大事にしてかわいがること」という意味になります。
「鍾愛」と「寵愛」の違い
「鍾愛」を見ると「寵愛」という言葉を思い出す方もいらっしゃると思います。
「寵愛」も「特別にかわいがること」という似た意味を持っています。それでは「鍾愛」と「寵愛」の違いは何でしょうか?
「寵愛」は「上の者が下の立場の者をかわいがる」という意味で使われることが多いです。対象は人間やペットのような「生きているもの」です。一方「鍾愛」は、生きているものだけではなくオブジェや本などの無生物も対象として使われることがあります。微妙な違いですが、昔から使い分けられて、現代まで残ってきたのですね。
あまり見かけない言葉ですが、意味と一緒に「鍾愛」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「庖厨」!
「庖厨」の読み方をご存じですか?
「厨」は「厨房」など、料理場をイメージする漢字ですが、「庖」はあまり見かけない漢字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「庖厨」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○ちゅう」の5文字
- 音読みです
- 「庖」は「庖丁」という単語にも使われています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「庖厨」の読み方、正解は・・・
正解は
「ほうちゅう」
です!
「庖」「厨」ともに訓読みは「くりや」という訓読みを持つ漢字で、「くりや」とは今で言う「台所」という意味です。
同じ意味を重ねた言葉である「庖厨」は、そのまま「台所、炊事場、くりや」という意味を持っています。
「君子は庖厨を遠ざく」
古代中国の思想家として有名な「孟子」が遺した教えをまとめたとされる書物を出典とした故事成語に「君子は庖厨を遠ざく」というものがあります。
君子は生あるものを哀れむ気持ちが強いため、生き物を殺す料理場に近づくことはとうてい忍び得ない
という意味で使われていました。「哀れなものをじっと見ていられない心(忍びざるの心)」を君子はもっており、これが「仁(他者への優しさ)」につながるとされていたのです。
この言葉が日本では「男子厨房に入らず」ということわざに変化して「男は炊事をするべきではない」と解釈されていますが、本来はまったく違う意味だったのですね。
台所で料理する時には「庖厨」の読み方を是非思い出してくださいね。
難読漢字、3問目は「洛」!
「洛」の読み方をご存じですか?
「連絡」などで使う「絡」に似ていますが、こちらはさんずいなので違う漢字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「洛」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○やこ」の3文字
- 訓読みです
- 「上洛」という使い方もある漢字です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「洛」の読み方、正解は・・・
正解は
「みやこ」
です!
「洛」は、中国の地名をあらわす漢字です。ひとつは「洛水」という川の名前、もうひとつは「洛陽」という都市の名前です。洛陽は中国王朝の首都となっていた時期が長かったため、「みやこ(=首都)」という訓読みができたと言われています。
日本では「みやこ=京都」だったため、「洛」は京都をあらわす漢字となっています。
京都では今も使われている「洛」
「洛=京都」である日本では、多くの「洛」を使った地名や熟語が作られています。
「洛中」は京都市の古くからの市街地をさす通称で、それ以外は「洛外」と呼ばれています。また、京都以外に住む人が京都を訪れることを「入洛(じゅらく)」といい、京都では今でも日常的に使われている言葉になっているのです。
京都を訪れることがあったら「洛」の読み方を是非思い出してくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は混同しやすい言葉や、今でも場所によってはよく使われる言葉を問題にして出しました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。