今回のお題は「稍」「参差」「瀆る」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「稍」
「稍」って何て読むかわかりますか?
「梢」(こずえ)という字に似ていますが、違います!
「蛸」(たこ)でもありません!
さて、何と読むのでしょうか?
「稍」の読み方のヒントは?
意味は、3つあります。
- いくらかその傾向を帯びているさま。少しばかり。「今年は昨年より―暑い」
- 少しの間。しばらく。「―間をおいて話し始める」
- 状況が少しずつ進むさま。しだいに。「風冷やかにうち吹きて、―更けゆくほどに」〈源・紅葉賀〉
出典:辞典・百科事典の検索サービス – Weblio辞書
さあ、何と読むか分かりましたか?
「稍」の読み方、正解は……
正解は……
「やや」
です。
「稍々」と書いても(やや)と読み、同じ意味で使われます。
「稍」が使われている言葉を探してみました。
300㎞以上の深い震源から起きる地震の呼び方は「深発地震」といいます。
震源の深さが70㎞~300㎞の場合「稍深発地震」(ややしんぱつじしん)と呼ぶそうです。
こんなところで「稍」(やや)を発見しました。
難読漢字も探せばいろいろなところで使われていますね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
2問目はこの漢字!「参差」
「参差」の読み方をご存じですか?
「参」は「さん」、「差」は「さ」と読むことがありますが、「さんさ」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「参差」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「し○○」の3文字
- どちらも音読み(表外読み)です
- 範囲をあらわす言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「参差」の読み方、正解は・・・
正解は
「しんし」
です!
- 長短がそろわないさま。ふぞろいなさま。
- 入り組んでいるさま。
- くいちがっているさま。矛盾。
というように、不揃いであることを表現する言葉です。
「参」という漢字に「ふぞろいなさま」という意味があり、「差」という漢字に「ひとしくない、くいちがい」という意味があります。「しんし」どちらの字も「表外読み」と言われる、常用漢字表に載っていない読み方になります。
「参差錯落」
同じように「ふぞろいに入り混じる」という意味を持つ言葉に「錯落(さくらく)」があります。「参差」と「錯落」を重ねて強調した「参差錯落(しんしさくらく)」という四字熟語もあります。「参差」の時点ですでに同じような意味を持つ熟語なのに、更に重ねるとより不揃いさが強調されますね。
普段と読み方が違い戸惑いそうな言葉ですが、是非「参差」の読み方を覚えてくださいね。
最後はこの漢字!「瀆る」
「瀆る」の読み方をご存じですか?
「漬」という字に少し似ていますが「つける」ではありません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「瀆る」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「あ○○る」の4文字
- 訓読みです
- 略字の「涜」が使われることもあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「瀆る」の読み方、正解は・・・
正解は
「あなどる」
です!
「瀆(涜)」は「冒瀆(ぼうとく)」という言葉で見かけたことがあるかもしれませんね。
読み方から「侮る」という言葉が連想されます。「瀆る」にも相手を低く見るような意味がありますが、それだけではありません。
「瀆」という漢字は「どぶ」「けがれる」「よごす」という意味もあり、「瀆る」には「けがす」という意味も含まれているのです。
「瀆」と「涜」の違い
「涜」は「瀆」の略字(異体字)ですが、いわゆる「拡張新字体」と呼ばれるものです。常用漢字で略字体を使っている漢字と同じ構成要素を持った字が同じように省略されたもののことを言います。この場合は「賣→売」から連想されて「瀆→涜」が使われるようになったということです。
「瀆」は現在「印刷標準字体」とされており、新聞など出版物では「涜」ではなく「瀆」を原則使うようになっているそうです。
もし出版物で「瀆」という字を見かけることがあったら「瀆る」の読み方と意味を思い出してくださいね。