本日の難読漢字クイズは3つです!
「梗概」「岌岌」「出藍」
あなたは全部読めるでしょうか?
目次
1個目の漢字はこれ!「岌岌」
まずはこちらの漢字!
「岌岌」です!
崖、崩、岩、どれでもなく…見慣れない漢字ですね。
「岌岌」の読み方のヒントは?
1.「岌岌」をひらがなにすると、「〇ゅ〇〇ゅ〇」になります。
2.『半空より一文字に垂下して、岌岌たる其の勢』尾崎紅葉「金色夜叉」より引用
3.『国勢の孤立して、—たるをも顧みず』矢野龍渓「経国美談」より引用
正解は…
正解は「きゅうきゅう」でした!
「岌岌」とは、山などが高いさま、または極めて危ういさまを意味する言葉。
「岌」の上部分は「山」、下部分は「及」ですね。山の傾斜が急で、ずれ落ちそうな様子をあらわす漢字です。
「岌」の音読みは「キュウ」「ギュウ」「ゴウ」、訓読みは「岌い(たかい)」、漢検1級、7画の漢字。
現在「岌」は人名漢字ではないため名付けには使えませんが、浄土宗の知恩寺には岌州さんと岌長さんという僧が存在したといわれています。
ちなみに、忙しくて余裕がない状態も「汲々(きゅうきゅう)とする」といいます。
響きが同じでニュアンスも似ていますが、「汲々」と「岌岌」は別の意味合いです。混同しないよう注意してくださいね。
機会があったらぜひ「岌岌」という日本語を使ってみましょう!
2個目の漢字はこれ!「出藍」
続いての漢字はこちら!
「出藍」です!
「しゅっかん」ではありませんよ!
「出藍」の読み方のヒントは?
1.「出藍」をひらがなにすると、「〇ゅ〇〇〇」となります。
2.『出藍の誉をほしいままにしたのは、まだ弱冠の頃であった』国枝史郎「神州纐纈城」より引用
3.「出藍」の類義語には、「鳶(とんび)が鷹(たか)を生む」があります。
正解は…
正解は「しゅつらん」でした!
「出藍」とは、子どもや弟子が親や先生より優れていること、または、そうした評判や名誉を意味する言葉です。
四文字熟語としては「出藍之誉(しゅつらんのほまれ)」といいます。
「出藍」の類義語は「鳶が鷹を生む」の他にもありますよ!例えば……
青は藍より出でて藍より青し:青は藍という草から絞るが、青は藍より一層鮮やかな青色になること
氷は水より出でて水よりも寒し:氷は水からできるが、氷は水より一層寒い(冷たい)こと
「藍」の音読みは「ラン」、訓読みは「あい」、漢検2級、18画の漢字です。
「出藍」は、跡継ぎやお子さんの才能や努力を褒めたいときにぴったりの言い回しではないでしょうか。
機会があったらぜひ「出藍」という漢字を使ってみましょう!
3個目の漢字はこれ!「梗概」
最後の漢字は…「梗概」です。
知っておいて損はありません!
早速ヒントを見てみましょう!
「梗概」の読み方のヒントは?
1.「梗概」をひらがなにすると、4文字になります。
2.「梗概」と関連する日本語には、「サマリー」「レジュメ」「アブストラクト」などがあります。
3.『チリコフ伯の演説の梗概などが見えていた』有島武郎「或る女」より引用
4.「梗概を20ページ以内でまとめておいてくれたまえ」のように使います。
正解は…
正解は「こうがい」でした!
「梗概」とは、小説や論文、演説や戯曲のあらすじやあらましです。
論文や本を書く場合に欠かせない作業ですね。最終的な結論まで描くことがルール!
「梗」の音読みは「コウ」「キョウ」、訓読みは「梗ね(おおむね)」「梗い(かたい)」「梗い(つよい)」「でく」「梗がる(ふさがる)」、漢検2級、11画の漢字です。
「概」の音読みは「ガイ」「カイ」「キ」「コツ」、訓読みは「概ね(おおむね)」、漢検3級、14画の漢字です。
「梗概」と似た言葉に概要、概略がありますが、文章に関するものが「梗概」、文章だけでなく物事にも関するものが概要や概略として使い分けるとよいでしょう。
機会があったらぜひ「梗概」を使ってみてください!