「勃如」の読み方をご存じですか?
「勃」という漢字は「勃発」などで、「如」という漢字は「突如」「欠如」などで使うことがありますが、熟語になるといったい何と読むのでしょうか?
「勃如」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○じょ」の4文字
- 音読みです
- 「勃発」とは読み方がちょっと違います
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「勃如」の読み方、正解は・・・
正解は
「ぼつじょ」
です!
「勃」という漢字は「急に起こる」「勢いが盛ん」「むっとする」などの意味がありますが、ここでは「急に起こる」または「むっとする」という意味で使われています。音読みは「ボツ」ですが、後ろにつく漢字によっては促音化(ツ→ッ)となるため「勃発(ぼっぱつ)」のように読み方が少し異なることがあります。
「如」という漢字は「~のようだ」のように何かにたとえたり、「欠如」のように状態を表す語に添えたりと、助字(主に漢文で他の語について意味を補う字)として使われています。
「勃如」は「怒って顔色を変える」「急に起こるさま」という2種類の意味を持っています。
何故「顔色を変える」という意味があるのか
ところで「勃」という字にも「如」という字にも「顔色を変える」という意味はありません。しかし「勃如」の意味には「怒って顔色を変える」とあります。何故なのでしょうか。
孔子の現行を弟子が記録した「論語」という有名な書物がありますが、論語の「郷党第十の三」において、以下のような記述があります。
君召使擯、色勃如也、足躩如也、揖所與立、左右其手、衣前後襜如也、趨進翼如也、賓退、必復命曰、賓不顧矣。
孔子が君主の命令で賓客をもてなす時の様子をあらわした文章ですが、「色勃如也」という表現で「顔色が変わる」となっています。なお、怒っているという意味ではなく「(緊張で)顔色が変わる」と解釈されています。
あくまでも推測ですが、論語では他にも同じ意味で「色勃如也」が使われているため、「勃如」という言葉にも顔色のことが意味に含まれるようになったのかもしれません。
顔色が変わるほど怒りたくないですが「勃如」の読み方は是非覚えておいてくださいね。