漢字読み講座

【今日の難読漢字】「敦朴」「夏畦」「劾く」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「敦朴」

「夏畦」

「劾く」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「敦朴」!

「敦朴」の読み方をご存じですか?

「朴」という漢字は「素朴」などで使うことがありますが、「敦」は人名以外で見かけることがあまりないように思います。

いったい何と読むのでしょうか?

「敦朴」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○んぼく」の4文字
  2. 音読みです
  3. 中国に「敦煌」という都市があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「敦朴」の読み方、正解は・・・


正解は

「とんぼく」

です!

「敦」という漢字は人名に使われる「あつ(い)」という訓読みが有名ですが、音読みは「トン」になります。「人情があつい」「重んじる」という意味があります。

中国の都市「敦煌(とんこう)」は1988年に映画のタイトルとなっています。

「朴」という漢字は「すなお」「ほおのき(モクレン科の落葉高木)」「むち」などの意味がありますが、ここでは「すなお」という意味で使われています。

「敦朴」は「人情にあつく、正直で飾らないこと」という意味を持っています。

「朴」は「樸」という字が使われることもあるそうです。

「敦朴」「敦厚」の違い

「敦」という漢字が使われる熟語の中でよく見かけるのは「敦厚(とんこう)」という言葉です。こちらも「誠実で人情にあついこと」という意味があります。いずれも人柄を褒める時に使う言葉のようですが、違いはあるのでしょうか。

「厚」という漢字には「てあつい」という意味があります。ここでの使い方は「敦」「厚」ともにほぼ同じ意味と言えるでしょう。似たような言葉を2つ重ねる熟語は良くありますので、「人情にあつい」ということを強調しているということですね。

一方「敦朴」は「朴」の字から「すなお」という意味が付加されます。人柄がより素直な場合は「敦朴」の方が使われるのかもしれません。

いずれにしても「敦」という漢字が人名に使われるのは、誠実な人に育ってほしいからなのかもしれませんね。

あまり見かけない読み方ですが「敦朴」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「夏畦」!

「夏畦」の読み方をご存じですか?

「畦」という字は「蛙」に似ているので「なつがえる」と読みたくなりますが違います。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「夏畦」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「か○い」の3文字
  2. 音読みです
  3. 「畦」は「圭」と同じ音読みです

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「夏畦」の読み方、正解は・・・


正解は

「かけい」

です!

「夏」は「(四季の)夏」や「大きい」という意味がある漢字ですが、ここでは文字通り季節の夏をあらわしています。

「畦」は訓読みでは「あぜ」と読む漢字で、「あぜ」は田んぼと田んぼを仕切るために作った、土を細く盛り上げたところになります。

「夏畦」は「(暑い)夏に(畦を作るような)畑仕事をすること」という意味で、転じて「労苦の大きいこと」をあらわしています。

「肩を脅かし諂い笑うは、夏畦よりも病る」

古代中国の儒教経典に「孟子」がありますが、この中に

肩を脅かし諂い笑うは、夏畦よりも病る

という、大変読みづらい一節があります。これは「かたをそびやかしへつらいわらうは、かけいよりもつかる」と読みます。

「肩をそびやかし」というと、威勢のいいイメージですが、ここでは「ちぢこまる」という意味で使われています。「ちぢこまってへつらい笑いをすることは、炎天下に畑仕事をすることよりもっと疲れる」という意味になります。人の機嫌を取ることは、二千年以上も前から厄介なことと思われていたようですね。

夏の畑仕事はしたくありませんが「夏畦」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「劾く」!

「劾く」の読み方をご存じですか?

一瞬「効く」に見えますが、違う漢字です。

「劾」という漢字は「弾劾裁判」などで見かけますが、送り仮名がついた場合はいったい何と読むのでしょうか?

「劾く」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○ばく」の3文字
  2. 訓読みです
  3. 「罪を明らかにする」という意味で使われています。

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「劾く」の読み方、正解は・・・


正解は

「あばく」

です!

「劾」という漢字は「とりしらべる」「罪をあばいて訴える」という意味を持つ漢字になります。

「劾く」は「悪事や不正を明らかにする」という意味になります。

他の「あばく」との違いは?

「あばく」という言葉を聞くと真っ先に思いつくのは「暴く」ではないでしょうか。他には「発く」という漢字でも同じ「あばく」という読み方になります。

「暴く(発く)」の意味を調べてみると

  1. 土を掘って取り出す
  2. 人が隠していること、気づかないでいることを探り出して公にする
  3. ずたずたに切る、切り開く

という3つの意味があります。同じ読み方でも、「劾く」には1番目と3番目の意味はありませんので注意しましょう。

他にも「あばく」という読み方をする漢字はありますが、だいたい2番目の意味で使われているようです。「暴く」以外は読みづらい漢字ですが、「劾く」の読み方は是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は見間違えそうな漢字の問題を出してみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。