今日の難読漢字は
「稼穡」
「佚遊」
「淘げる」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「稼穡」!
「稼穡」の読み方をご存じですか?
「稼」という漢字は「稼ぐ」「稼業」などで使われますが「穡」はあまり見かけることがない漢字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「稼穡」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「か○○く」の4文字
- 音読みです
- 東洋医学にも関係する言葉です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「稼穡」の読み方、正解は・・・
正解は
「かしょく」
です!
「稼」という漢字は「かせぐ」「働く」の他に「穀物を植える」という意味があり、今回は後者の意味で使われています。
「穡」という漢字は「穀物を収穫する」「農業」という意味を持っています。
ふたつの漢字を合わせた「稼穡」は「穀物の植え付けと刈り取り」または「農業」という意味を持っています。
東洋医学との関係
「稼穡」は東洋医学と関係がある、とヒントに書きましたが、これは「五行学説(ごぎょうがくせつ)」という考え方によるものです。五行学説は略して「五行」と呼ばれることが多いです。
五行は万物が「木」「火」「土」「金」「水」の5要素からできているという考え方です。
この中の「土」の特性が「稼穡」になります。万物を受け入れて分解し、できあがった養分を元にした土は、万物を生かすエネルギーとなる植物を生やすとされています。
東洋医学は漢方薬や針灸など、身近にある医療と密接につながっています。意外なところで使われている「稼穡」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「佚遊」!
「佚遊」の読み方をご存じですか?
「遊」という漢字は「遊ぶ」「遊牧」など様々な意味で使われていますが「佚」という字はあまり見かけませんね。にんべんを取ると「失」になりますが「しつゆう」とは読みません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「佚遊」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「い○ゆう」の4文字
- 音読みです
- 「逸遊」と書かれることもあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「佚遊」の読み方、正解は・・・
正解は
「いつゆう」
です!
「佚」という漢字は「うしなう」「のがれる」「たのしむ」「うつくしい」「自由な」など多くの意味を持つ漢字です。ここでは「たのしむ、あそぶ」という意味で使われています。なお「逸」は「うしなう」「のがれる」「たのしむ」という意味の時は代わりに使われることがあります。
「遊」という漢字は「あそぶ」「旅行する」「自由に動きまわる」「使われずにいる」「つきあう」などこれまた多くの意味を持っていますが、ここでは「あそぶ」という意味で使われています。
「佚遊」は「(本来行うべきことをおろそかにして)気ままに好きなことをして過ごす」という意味になります。
「群飲佚遊」
あまり良い意味として使われない「佚遊」ですが、歴史上の「決まりごと」によく出てくるのが「群飲佚遊」です。室町時代の「建武式目」や江戸時代の「武家諸法度」などに「群飲佚遊を制すべき」と記述されているのです。
「群飲」は「大勢(一説には3人以上)で飲むこと」という意味なので、「群飲佚遊」は「大勢で飲み遊びほうけること」だということがわかります。
昔から問題視されていたとはいえ、時々やりたくなってしまう「佚遊」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、3問目は「淘げる」!
「淘げる」の読み方をご存じですか?
「淘」という漢字は「淘汰」などで見かけることがありますが、訓読みになるといったい何と読むのでしょうか?
「淘げる」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「よ○げる」の4文字
- 訓読みです
- 「米をとぐ」という意味もあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「淘げる」の読み方、正解は・・・
正解は
「よなげる」
です!
「淘」という漢字は「よなげる」「よりわける」という意味を持っていますが、そもそも「よなげる」とはどういう意味でしょうか。
- 米を水に入れてとぐ
- 水に入れて細かいものなどをゆらしてよりわける
- より分けて悪いものを捨てる
米をとぐ時や、砂金を取り出す時などに行う動作のことをあらわす言葉のようですね。
「淘げる」と同じ読み方をする漢字
ちょっと特殊な読み方をする「淘げる」ですが、実は同じ読み方をする漢字がもう一つあります。それは「汰」です。
「淘げる」と「汰げる」が同じ読み方となると、その2つの漢字を使った「淘汰」という言葉の意味が気になりますね。
「淘汰」は「よりわけて不用のものを除くこと」「生存競争により、環境に適応しないものが滅び、適応するものが生き残ること」という意味になります。元の「よなげる」には無い意味が追加されているのが興味深いですね。
馴染みのない読み方ですが「淘げる」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回はあまり見かけない漢字を使った難読問題を出してみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。