漢字読み講座

【今日の難読漢字】「驍名」「輜重」「顛れる」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「驍名」

「輜重」

「顛れる」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「驍名」!

「驍名」の読み方をご存じですか?

「名」という漢字があることから、名前などに関係している言葉のようですが、「驍」という漢字はあまり見ないと思います。

いったい何と読むのでしょうか?

「驍名」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○うめい」の5文字
  2. 音読みです
  3. 「驍」は「暁」と同じ音読みです

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「驍名」の読み方、正解は・・・


正解は

「ぎょうめい」

です!

「驍」という漢字は「つよい」「いさましい」という意味を持っています。「名」はここでは「名声」のように「良い評判」という意味で使われています。

「驍名」は「強いという評判」「武勇にすぐれているという名声」という意味を持つ言葉です。

「暁」と同じ音読みだというヒントを出しましたが、「暁」の旧字体は「曉」で、元々は「驍」と同じつくりを持つ漢字です。「僥倖」などで使われる「僥」という漢字も同じつくりで「ギョウ」という音読みです。

「驍名」と似た意味の言葉

「驍」という漢字は「驍将」「驍雄」など、武勇にすぐれた人に対して使われることが多い漢字ですが、「驍名」に似た意味の言葉として挙げられるのは「勇名」「武名」です。こちらは「勇者(勇気のある人)」「武人(軍事を職とする人)」という意味もついてきます。とはいえ、「驍名を馳(は)せる」「勇名を馳せる」という言葉が使われているのを見ると、ほぼ違いはないと思われます。

あまり使われることのない漢字ですが、「驍名」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、2問目は「輜重」!

「輜重」の読み方をご存じですか?

「重」は「重機」「重心」などで使われる言葉ですが、「輜」はあまり見かけない漢字ですね。

いったい何と読むのでしょうか?

「輜重」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○ちょう」の4文字
  2. 音読みです
  3. 主に軍隊で使われる言葉です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「輜重」の読み方、正解は・・・


正解は

「しちょう」

です!

「輜」は「ほろでおおってある荷車」をあらわす漢字で、主に被服を載せる車とされています。「重」はここでは「荷を載せる車」をあらわしています。

「輜重」は「軍隊で前線に輸送・補給する物資の総称」という意味の言葉です。軍隊と関係なく「旅行者の荷物や運搬する車」をあらわすこともあります。

「輜重」から生まれたもの

「輜重」においては、輸送する物資をいかに軽くするか、が重要なポイントとなります。

輜重を特に重視した軍人として、フランスのナポレオンがいますが、彼は軍用食の長期保存のため瓶詰を開発させました。しかし瓶は重く割れやすかったため、19世紀初頭にイギリスが改良しました。それが「缶詰」です。今では一般的に使われている缶詰ですが、明治時代には軍需品扱いで、民間には普及していなかったそうです。

意外なところから今の生活につながっている「輜重」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

難読漢字、3問目は「顛れる」!

「顛れる」の読み方をご存じですか?

「顛」という漢字は「顛末」という言葉で見たことがある方もいらっしゃると思いますが、訓読みはあまり見かけません。「顔」という漢字に少し似ていますが、もちろん「かおれる」とは読みません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「顛れる」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○おれる」の4文字
  2. 訓読みです
  3. 「七顛八起」という四字熟語があります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「顛れる」の読み方、正解は・・・


正解は

「たおれる」

です!

「顛」という漢字は「てっぺん」「はじまり」などの意味もありますが、ここでは「たおれる」「ころぶ」という意味で使われています。

ヒントに出した「七顛八起」は「七転八起」「七転び八起き」と書かれることもある慣用句ですが、元々は「転」ではなく「顛」でした。「転」は「顛」の書きかえ字として使われ、こちらの方が一般的になった例になります。「顛末」は書きかえ不可の言葉として定義されたので、「転末」とはならず「顛末」のまま使われています。同様に「顛れる」を「転れる」と表記することもありませんので注意してください。

「顛れる」「倒れる」の違い

「たおれる」というと最初に思い出すのは「倒れる」という字だと思います。「顛れる」と「倒れる」には違いがあるのでしょうか。

  • 顛れる:(1)さかさまになる、ひっくりかえる(2)ころぶ
  • 倒れる:(1)立っていたものが横になる(2)ころぶ(3)くつがえる(4)勝負に負ける(5)病気で寝込む、または亡くなる

一般的に「倒れる」というと「木が倒れる」「人が倒れる」など(1)の意味で使われることが多いですが、「顛れる」にはその意味はありません。どちらかというと書きかえ字の「転」に近い意味で使われているようです。

かなり紛らわしい言葉ですが、「顛れる」の読み方を是非覚えておいてくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。