本日の難読漢字クイズは「憖」!
哀愁の「愁」に似ていますが…
早速ヒントを見てみましょう!
「憖」の読み方のヒントは?
1.「憖」をひらがなにすると、3文字になります。
2.「憖」の類義語には「不完全」「生半可」「寸足らず」などがあります。
3.『憖い隠しだてされるとやり難いんですが』大倉燁子「青い風呂敷包」より引用
正解は…
正解は「なまじ」でした!
「憖」とは、中途半端で完全ではないこと、いい加減なこと、または気が進まないのに無理をしている様子です。
日常では、ひらがなの「なまじ」という表記がもっともよく使われますが、この語は基本的に否定的なニュアンスを帯びています。
そのため、「なまじ素敵」など肯定的な表現と組み合わせるのは適切ではありません。
「憖」という漢字は、音読みに「ギン・ゴン・キン・コン・ガツ・ゲチ」、訓読みには「憖いて(しいて)」「なまじ」などがあり、漢検1級にも掲載されている16画の難しい字です。
この字には“いたむ”“願い求める”といった意味合いも含まれており、単に「なまじ」の漢字表記としてだけでなく、感情や状態を示す際に使われることもあります。
「なまじ」の語源は、未熟・中途半端である様子を指す古語「生強い(なまじい)」に由来するとされます。語感そのものに、“中途半端だからこそかえって良くない”という含みが最初から備わっていたわけです。
派生形として「なまじっか」という言い回しもありますが、こちらは「なまじい」が促音化し、より口語的に変化したものだと考えられています。
促音化の例
洗濯機:せんたくき→せんたっき
旅客機:りょかくき→りょかっき
大食漢:たいしょくかん→たいしょっかん
