今日の難読漢字は、
「凡ゆる」
「鮮ない」
「晩い」
の3問です。
どの漢字も難易度高めですが、あなたは何問読めますか?
目次
最初の難読漢字は、「凡ゆる」!
「平凡(へいぼん)」の漢字で知られる「凡」ですが、「凡ゆる」という使い方はなじみがない人も多いのではないでしょうか?
「平凡」と言うと、ありきたり・ありふれている、というようなあまりプラスじゃない意味に思えますよね。
だけど「凡」という文字には別の意味もあるです。
それがずばり、「凡ゆる」の読み方のヒントになっているんです!
「凡ゆる」の読み方のヒントは・・・?
「凡」の漢字の意味を見ていきましょう。
- 普通・ありふれた・優れていない・・・(例)凡人・平凡・凡庸など
- 色々・全体・ひきくるめて・・・(例)凡例(はんれい)など
広く知られているのは①の意味ですよね。
ただ「凡ゆる」の読み方のヒントは②の意味です!
「色々・全体・ひきくるめて」を現す「凡ゆる」・・・ひらがなでは「〇〇ゆる」の2文字ですよ。
分かりましたか?
「凡ゆる」の読み方の答えは・・・
正解は、「あらゆる」でした!
「凡ゆる」と書いて、「(考えられる)全ての」という意味の「あらゆる」して使われます。
「凡ゆる場所で」「凡ゆる可能性」などというように使われます。
ただし明治時代に使われた当て字だと言われているため、漢和辞典には記載されていません。
現在ではひらがなで「あらゆる」と書くのが一般的ですね。
お次の難読漢字は、「鮮ない」!
「鮮魚」や「新鮮」、「生鮮」など、「鮮(せん)」という漢字は何だかフレッシュな印象がありますよね。
「鮮やか(あざやか)」という読み方も一般的。
だからといって、「鮮ない」を「せんない」や「あざない」と読むのは・・・残念ながら間違いなんです。
何て読むのか、さっそく見ていきましょう!
「鮮ない」の読み方のヒントとは・・?
「鮮ない」の読み方のヒント、それはずばり「鮮」という漢字の持つ意味です!
「鮮」の持つ意味は・・・
- 新しい・生きがいい・・・(例)新鮮・鮮度など
- 色や形がはっきりしていて美しい・・・(例)鮮やか・鮮明など
- 稀少である、わずか、稀・・・(例)鮮少など
上記の2種類の意味は広く知られていますよね。
ヒントとなるのは3つ目の意味です!
「希少」「わずか」「稀」という意味をもつ「鮮ない」・・・
皆さん、分かりましたか?
「鮮ない」の読み方の答えは・・・
正解は、「すくない」でした!
・・・え、すくないは「少ない」って書くでしょ?・・・ってお思いになりましたよね?
確かにそうです!
「鮮ない」も「少ない」も意味は同じ。
現在、「鮮ない」の漢字を使うことはほぼありません。
論語に「巧言令色鮮(すくな)し仁」と、「鮮ない」の漢字が登場します。
「相手にこびへつらう人は、人としての徳が少ない」という意味も合わせて覚えてみては?
最後の難読漢字は、「晩い」!
「晩ご飯」「昨晩」「晩秋」・・・
「晩」は日常的によく使う漢字ですし、書くのも易しい文字ですよね。
でも読み方は「ばん」以外知らない人が大半ではないでしょうか?
「晩い」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです。
- 「晩い」の意味は「(ある期間より)かなり時間が経っている、時期が遅れている」
- 「晩い」の反対の意味をもつ漢字は「早い」
これでもう、分かりましたよね!?
「晩い」の読み方の答えは・・・
正解は、「おそい」でした!
「おそい」って「遅い」と書くでしょ?と思った方も多いはず。
そうなんです、「晩い」「遅い」のどちらも「おそい」と読むんです。
さらに「鈍い」と書いても「おそい」と読みます。
「遅い」「晩い」「鈍い」、どう使い分ける?
「おそい」には、「時期がおそい(反対語は「早い」)と「速度がおそい(反対語は「速い」)の2種類の意味があります。
どちらのおそい「おそい」も一般的には「遅い」の漢字を使います。
ただし、時期が遅い場合には「晩い」とも書き、速度が遅い場合には「鈍い」とも書くのです。
例を挙げると、「今年は桜の開花が晩い」「電車の進みが鈍い」となります。
漢字の世界は奥深いですね!