今回は「膾炙」「帛紗」「訥弁」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「膾炙」
「膾炙」の読み方をご存じでしょうか?
パッとみたイメージで「ひきゅう」と読みそうですが、もちろん間違い。
「膾」という字や「炙」の字は見かけることが少ないので、「膾炙」がサラッと読めた方はかなりの漢字通でしょう。
さて、あなたには正しく読むことができますか?
「膾炙」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
- 話題になって人々に知れ渡ること
- 人口に膾炙する
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「膾炙」の読み方!正解は!?
正解は「かいしゃ」です。
「膾炙(かいしゃ)」とは、ヒントにも示したように、評判になって多くの人々に知れ渡ることをいいます。
「膾」は訓読みで「なます」です。
「膾(なます)」は現代では大根や人参を酢で和えたものですが、古代は生の肉を刻んで酢で和えた料理でした。
さらに「炙」には「炙(あぶ)り肉」という意味。
なますも炙り肉も人々の口を楽しませる料理であることから、「膾炙」は「人の口にのぼり評判になる」という意味になったといわれています。
ヒントの3番目に紹介した「人口に膾炙する」の「人口」とは、一般的な意味の「人口」ではなく「人の口」という意味なので、注意が必要です。
2問目はこの漢字!「帛紗」
「帛紗」の読み方をご存じでしょうか?
「はくさ」と読んでしまった方、残念ながら間違いです。
読み方を知ってしまえば、大人ならほとんどの方が「あ、アレのことね」と、わかるはず。
漢字で書く機会が少ないので、なかなかレベルの高い問題です。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「帛紗」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇」の3文字
- 茶道で、お茶の道具を清めたり、釜の蓋を取ったりする際に使う布
- 祝儀や香典などを包む際に使われる絹布
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「帛紗」の読み方!正解は!?
正解は「ふくさ」です!
「帛紗(ふくさ)」には祝儀や香典を包む際に用いる絹布のことをいう場合と、茶道でお茶の道具を清めたりする際に使われる布をいう場合があります。
しかし「帛紗」と表記する場合は茶道で使用する布のことを指し、祝儀や香典を包む絹布は「袱紗(ふくさ)」と書くことが多いでしょう。
また、茶道に使う場合は「服紗(ふくさ)」と書くこともあります。
最後はこの漢字!「訥弁」
「訥弁」の読み方をご存じでしょうか?
「訥」の字が「納」に似ているため「のうべん」と読みそうになりますが、もちろん間違いです。
しかし「訥」という字は見たこともない方が多いかも…
漢字検定1級レベルの難問です。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「訥弁」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
- つかえながら話すことをいいます
- 「彼は訥弁だけど有能な人材だよ」のように使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「訥弁」の読み方!正解は!?
正解は「とつべん」です!
「訥弁(とつべん)」とは「つかえながら話す」「話し方がなめらかではない」またはそんなさまを指していう言葉。
類語としては、「口下手」「口重」「話下手」などがあります。
「訥」という字には「どもる」や「口ごもる」「口べた」といった意味があるので、「弁」と合わさって「つかえながら話す」という意味の熟語になるのですね。