漢字読み講座

「刃毀れ」「浮腫む」「衵」これら3つの漢字の読み方がわかりますか?

今回は「刃毀れ」「浮腫む」「衵」です。

見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。

あなたは全部読めますか?

1問目はこの漢字から!「刃毀れ」

「刃毀れ」・・・「刀」は読めるけど「毀れ」は読めない!

という方が多いのではないでしょうか?

ところが、残念!

「刃毀れ」の「刃」は、「かたな」と読むのではないんです・・・

よく見れば、「刀」ではなく「刃物(はもの)」の「は」ですもんね。

それでは「刃毀れ」は何と読むのか、さっそく見ていきましょう。

「刃毀れ」の読み方のヒントは・・・?

「刃物(はもの)」の「刃」は、それだけだと「やいば」と読みます。

「刃物(はもの)」をはじめ、「刃先(はさき)」や「刃渡り(はわたり)」など、「刃」を「は」と読む単語はたくさんありますよね。

「刃毀れ」も、ひらがなで「は〇〇れ」と読みます。

もちろん刃に関係する言葉ですよ。

もう、分かりましたか?

「刃毀れ」の読み方の答えは・・・

正解は、「はこぼれ」でした!

「刃毀れ」とは、「刀・包丁などの刃が一部分欠けること」を意味しています。

ちなみに「刀」と「刃」の違いですが、「刀」が刀剣全体を広く総称する言葉であるのに対して、「刃」はそのパーツの中でも「切断する機能を持つ部位」のことを指すのです。

「毀れる」という文字には「欠けたり崩れたりして完全な姿を失う」という意味があり、水などの液体が「零れる(こぼれる)」とは別の漢字ですよ。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

2問目はこの漢字!「浮腫む」

「浮腫む」と書いて、なんと読むか分かりますか?
なんと(うきばむ)ではないのです!
さあ、なんと読むでしょう?

 

「浮腫む」読み方のヒントは?

ヒントは全体で3文字、「○○む」となります。
日常的な会話や文章でも使われる言葉です。とくに女性でこれに悩んでいる方、少なくないのではないでしょうか。
何か思い当たるものはあるでしょうか?

 

「浮腫む」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「む」です。
これは「体の中の余計な水分が溜まり、部分的に腫れたようになる」という意味の動詞です。
これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか?

 

「浮腫む」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「むくむ」
です!

 

疲れたときや寝不足のとき、お酒を飲んだ翌日などなど、顔や手足がむくんでしまう方は
少なくないかと思います。
こういったむくみは、浮腫と書いて医学的には(ふしゅ)とも言います。
多くは運動や水分補給が十分でない場合に一時的になるものが多いようですが、
体内の塩分を排出するカリウムが効果的というお話もあります。
バナナやリンゴなどに含まれているので積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。
また押してもなかなか戻らない場合や、全身に出てくるなどの重度のむくみは
迷わずお医者さんに相談するようにしましょう。

 

最後はこの漢字!「衵」

今回の難読漢字は「衵」です。

よく知ってる漢字「祖」「祝」に似てますが…

よく見ると違う!

あなたは何と読みますか?

「衵」の読み方のヒントは?

1.「衵」をひらがなにすると3文字になります。

2.日本の伝統芸能やきものが好きな人は知っているかもしれません!

3.『娘はその時、紅の衵を御褒美に頂きました』芥川龍之介「地獄変」より引用

正解は…

正解は「あこめ」でした!

「衵」の音読みは「ジツ」、訓読みは「あこめ」「ふだんぎ」です。

日を白にして、「袙」と書いても正解ですよ!

「衵」とは、装束の下着、または普段着や肌着を意味します。

平安時代の大人にとっては重ね着の一部でしたが、幼い子どもたちは衵だけで過ごすこともあったのだそう。

『わらはべなど、をかしきあこめすかたうちとけて』源氏物語より引用

「衵扇」とは?

平安時代の巻物を見ると、宮中の女房たちはみんな美しい扇を手にしています。

あの扇は「衵扇(あこめおうぎ)」と呼ばれます(男性用は檜扇)。

薄い檜(ヒノキ)の板を扇状にまとめて、吉祥柄が描かれた「衵扇」は、メモするとき、顔を隠すとき、物の受け渡しの際など、日常的に愛用されていたそうです。

和紙を貼った現代の扇のルーツといわれていますよ!

ABOUT ME
mint_02
ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!