今日の難読漢字は
「尨犬」
「鬢」
「廓然」
です!
あなたは正しく読めますか?
最初の難読漢字は「尨犬」!
「尨犬」は、見ての通り「犬」にまつわる言葉です。
そうすると犬の種類を表していそうですが……
実はちょっと違うかも。
さて、あなたは何と読みましたか?
「尨犬」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「むくいぬ」
です!
「尨犬」は、
「毛がふさふさの犬」という意味の言葉です!
「むく毛」というのが、長く、ふわふわの毛のことを表した言葉。
その毛を持つ犬だから「尨犬」だなんて……可愛すぎませんか!?
毛むくじゃらの犬は全て「尨犬」と言うことができ、
現在の言葉で言えば「長毛犬」のこと。
「尨犬のような」という比喩表現であれば、
ふわふわもさもさの状態の何かを指していますよ。
ところで長沢芦雪という日本画家をご存知でしょうか?
彼は何枚も犬を描いており、犬好きには有名な画家。
彼の描く犬がまさに「尨犬」という感じです。
そのふわふわの毛並みも含めて、チェックしてみてくださいね。
意味がわかれば覚えやすい「尨犬」。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
次の難読漢字は「鬢」!
「鬢」は、パッと見ると
「ひげ」「まげ」などと読んでしまいがち。
ですがどちらも間違いです!
さて、あなたは何と読みましたか?
「鬢」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「びん」
です!
「鬢」は、
「日本髪の中でも左右両端の部分を指す言葉」です!
時代劇などで見かける女性の髪型「日本髪」。
なかでも特徴的なのが「鬢」という部分です。
日本髪は大きく分けると、上・後ろ・左右の四つのパートがあります。
鬢はその「左右」を担うもので、
耳横あたりから頭頂近くまで、ふんわりと横に張り出した部分を指します。
カツラでもこの部分があることで「江戸時代の女性の髪型だなあ」と認識できるほど、
日本髪にとって重要な部分。
特に江戸中期から後期にかけて大流行した「灯籠鬢」という髪型は、
歌麿の絵画などでも見かけたことがあるはず。
女性は美しい黒髪がステータスで、それを美しく見せる「灯籠鬢」は、
いわば美人の証だったのです。
現代では使われることのほとんどない「鬢」ですが、
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
最後の難読漢字は「廓然」!
「廓然」は、「廓」の字がちょっと見慣れないかも。
ここでヒント、この文字を使った有名な観光地があります!
それは……「五稜廓」!
これを見て「あれ?」と思った方は、函館の方かも。
さて、あなたは何と読みましたか?
「廓然」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「かくぜん」
です!
「廓然」は、
「心が広く、わだかまりが何もない」という意味の言葉です!
一見するとネガティブな言葉に見えがちですが、実はとってもいい言葉です。
ちなみに「五稜廓」にも使われますが、こちらはやや古い表記。
現在は「五稜郭」と書かれています。
「郭」や「廓」には「囲われた場所」「広々とした様子」などの意味があります。
そのような様子から「わだかまりがない状態」という意味につながっているのですね。
ちなみに「廓然」を使った四字熟語に「廓然大公」と言うものがあります。
こちらも「心にわだかまりがなく偏りがないこと」を表し、
聖人の心を学ぶ者の心構えとして掲げられる言葉なのだとか。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
どの漢字も、覚えておけば使いこなせます。
ぜひ正しい読み方を覚えてくださいね!