今日の難読漢字は
「落胤」
「渠魁」
「忽せ」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「落胤」!
「落胤」の読み方をご存じですか?
「落」はよく使う漢字ですが、「胤」はあまりなじみがない字ですね。
いったい何と読むのでしょうか?
「落胤」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ら○○○」の4文字
- 音読みです
- 「胤」には「子孫」という意味があります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「落胤」の読み方、正解は・・・
正解は
「らくいん」
です!
「胤」は「たね」「血筋」という意味があり「落胤」は父親に認知されていない私生児という意味になります。主に身分の高い男性が正妻以外の身分の低い女性に産ませた子どものことをさします。「おとしだね」と言われることもあります。
「落胤」説が多い歴史上の人物
江戸時代の大名である保科正之は二代将軍徳川秀忠の落胤とされており、三代将軍家光の異母弟として将軍の補佐をしたことで有名で、大河ドラマ「葵 徳川三代」でも取り上げられました。
落胤は身分の高い人物(時には天皇)の子供ということで、歴史上「正当な血統を継承するもの」として政争に使われることが多かったのですが、多くは確証がなく諸説ありとされています。
父親とされる人物の出自が不明なことから様々な落胤説が出ていることで有名なのは、戦国時代に天下統一した豊臣秀吉です。僧侶の子に始まり、公卿の落胤、正親町天皇の落胤など諸説がありすぎて逆にどれも信頼できないようです。
歴史の奥深さに触れつつ「落胤」の読み方も是非覚えておいてくださいね。
難読漢字、2問目は「渠魁」!
「渠魁」の読み方をご存じですか?
「渠」には水路をあらわす「みぞ」という読み方があり「魁」には「さきがけ」という読み方がありますが「みぞさきがけ」とは読みません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「渠魁」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「き○○○」の4文字
- 音読みです
- 「巨魁」と書くこともあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「渠魁」の読み方、正解は・・・
正解は
「きょかい」
です!
「かしら」「おやぶん」など、特に悪事をはたらく者たちの首領をさすことが多い言葉です。
「渠」という字は「みぞ」「水路」の他に「巨」と同じ「おおきい」や「かしら」という意味もあります。「魁」にも「かしら」「おおきい」「すぐれる」という意味があるので、同じ意味の漢字を重ねた熟語になっています。
「渠魁」に悪党の頭という意味がある理由
しかし「かしら(頭)」という漢字には、悪党を感じさせる意味はありません。それなのになぜ「渠魁」には悪党の首領という意味があるのでしょうか。
日本では元々「悪」という言葉に否定的な意味だけではなく「力強さ」をあらわす意味があったそうです。平安時代に左大臣を務めた藤原頼長は妥協を許さない性格から「悪左府(あくさふ)」という異名を持っていました。そう考えると「渠魁」は「おおきくすぐれたリーダー」であり、強大な力を持っていることのあらわれなのかもしれませんね。
現代だとどんな人が当てはまるのか考えつつ、この機会に是非「渠魁」の読み方を覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「忽せ」!
「忽せ」の読み方をご存じですか?
「忽」という字は「惣菜」などに使う「惣」という字に似ていますが「そうせ」ではありません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「忽せ」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ゆ○○○」の4文字
- 訓読みです
- 「惣」「怱」とは読み方が違います
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「忽せ」の読み方、正解は・・・
正解は
「ゆるがせ」
です!
「忽」という字は「たちまち」という意味がありますが、この場合は「いいかげん」という意味になります。物事をいいかげんにしておくことをあらわしています。「教えを忽せにはできない」というような使い方をします。
かつては「いるかせ」と言われていたものが音変化したものと言われています。
似たような言葉が・・・
ただ「ゆるがせ」という発音からは別の言葉を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは「揺るがせ(る)」という言葉です。「揺り動かす」「震動させる」という意味があります。
先ほど説明したように「忽せ」には揺れるような意味はありません。「揺るがせ(る)」は本来「揺るがす」という動詞です。「忽せ」は形容動詞で、元々は「いるかせ」と言われていたことを考えると、まったく違うものなのに偶然発音が似てしまったということですね。
ちょっと紛らわしいな、と思った方はこの機会に是非「忽せ」の読み方を覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は特にあまりなじみのない難読漢字を選んでみました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。