今回の難読漢字クイズは「巻子本」。
さらっと読めそうですが…
まきし、かんし、さて何と読みますか?
「巻子本」の読み方のヒントは?
1.「巻子本」をひらがなにすると、5文字になります。
2.「巻子本」を、現在目にする機会は少ないでしょう。
3.「地元の郷土資料館で巻子本を見ました」のように使います。
正解は…
正解は「かんすぼん」でした!
他に、けんすぼん、かんしぼんとも読みます。
「巻子本」は昔の書物。
博物館や美術館では今も目にすることができます。
紙や布を横に長くつなげて、末端に軸を付けてクルクルと巻き込んだ形状、いわゆる巻物(まきもの)です!
文章に絵を付けた「巻子本」は交互絵巻と呼ばれ、代表的なのが「源氏物語」ね。
普通は軸に杉を用いたとされていますが、高級なものは軸を紫檀にしたり、漆や蒔絵を施したといいます。
「巻子本」は図書装丁の最も古いスタイルなので、古代ギリシアやローマでも、パピルス(植物の繊維)や羊皮紙の「巻子本」が使われました。
巻き込むことで内容部分が表紙で包まれるという「巻子本」の形状は、本文が空気に接触しづらいため優れた保存形態といえます。
しかし残念ながら、折り本や綴じ本が一般化するにつれて廃れてしまいました。