今回のお題は「恍ける」「蘭鋳」「薙髪」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「恍ける」
「恍ける」
これなんて読むかわかりますか?
簡単に読めそうなのに、実は読み間違いが多いこの漢字。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「恍ける」読み方のヒント!
「恍ける」は、普段からよく聞く言葉の漢字です!
漢字の印象から「ほうける」や「こうける」と読みがちですが、不正解!
実際には、お調子者キャラの人にぴったりな言葉なのですが…
さて、読めたでしょうか?
「恍ける」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「とぼける」
です!
「恍ける」とは、
「わざと知らないふりをしたり、ふざけた行動をしたりすること」です。
お調子者キャラの人に
「とぼけるなよ〜!!」なんて言うことがありますよね。
その言葉の漢字が「恍ける」なのです!
また、意味が転じて
「どことなく間抜けな表情や言動」のことにも使われます。
「恍けた顔をされて、話す気がなくなってしまった」
と言うように使います。
ちなみに「とぼける」は「惚ける」とも書くことができるため、
「ほうける」と読み間違えてしまった方は、この漢字のイメージがあったのかも。
曖昧に覚えてしまわずに、しっかりと漢字と読み方を覚えるのが大事です!
「恍ける」は特に読み間違いが多いので、
しっかり覚えてスマートに読めるようになりましょう!
2問目はこの漢字!「蘭鋳」
「蘭鋳」を何と読みますか?
みなさん見たことがあるはずですよ。
家で飼ったこともあるかも…
「蘭鋳」の読み方のヒントは?
1.「蘭鋳」をひらがなにすると「〇〇〇ゅ〇」になります。
2.『蘭鋳の爆発寸前のかたち』奥坂 まや
3.『この真冬に蘭鋳が悠々と尾鰭を動かしているといったぐあい。』久生十蘭「魔都」より引用
正解は…
正解は「らんちゅう」でした!
「蘭鋳」とは、金魚の品種。
俳句では夏の季語に分類されます。
体型はずんぐりむっくり、背びれがなくて尾びれが小さく、頭部に肉こぶがあるのが特徴。
金魚鉢のように横から見るのではなく、上から眺める「上見(うわみ)」という観賞法に適した金魚です。
肉こぶがライオンの頭部に似ているので、海外では「ライオンヘッドゴールドフィッシュ」と呼ばれます。
日本人は金魚好き
江戸時代には「金魚売り」がいたほど、日本人は昔から金魚が大好き。
浮世絵にも金魚がよく登場します。
当時の「蘭鋳」は「丸子(まるっこ)」と呼ばれていたそうです。
金魚売りの仕事は庶民がしていましたが、養殖していたのは武士が多かったといいます。
下級武士にとって、貴重な収入源だったんですね!
現在も全国各地で愛好家による品評会が行われていますから、日本人の金魚好きは変わっていないようです。
最後はこの漢字!「薙髪」
「薙髪」の読み方をご存じですか?
「薙」は「薙刀(なぎなた)」や「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」のように時々目にする漢字ですが「なぎかみ」とは読みません。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「薙髪」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○はつ」の3文字
- 音読みです
- 「雉」の音読みと同じ読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「薙髪」の読み方、正解は・・・
正解は
「ちはつ」
です!
「薙」には「草を刈る」の他に「髪の毛をそり落とす」という意味があります。「剃髪(ていはつ)」と同じような意味ですね。
髪をそり落とすということは、かつては主に「出家して僧や尼になること」を意味していました。煩悩を断ち切るため髪をそり落としたり、世俗の虚飾をさけるため身の飾りを落としたりすることが重要とされていたのです。
「薙髪令」
ただ「髪をそり落とす」という意味で使われた例としては、中国の清朝が支配地の漢民族に北方民族の風習である薙髪を強制した「薙髪令」という法令があります。髪をそり落とすことで、満州人に対する服従の証拠としていたのです。
「頭を留めんとすれば髪を留めず,髪を留めんとすれば頭を留めず」
などという恐ろしい言葉も残されています。髪の毛をそり落とさなければ、生命の危険があったということですね。
ちょっと怖い歴史の話でしたが、これを機に「薙髪」の読み方を是非覚えてくださいね。