「薦被り」の読み方をご存じですか?
「薦」という字は「蔦」に似ているように見えますが「つたかぶり」では間違いです。
それでは、いったい何と読むのでしょうか?
「薦被り」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○○かぶり」の4文字
- 訓読みです
- 神社で見かけることがあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「薦被り」の読み方、正解は・・・
正解は
「こもかぶり」
です!
「薦」は草(マコモ)で織った敷物(むしろ)のことをあらわしており、このむしろで包んだ4斗(約72リットル)入りの酒樽のことを「薦被り」と呼んでいたのです。「こも」は「菰」とも書き「菰冠」と書かれることもあります。
別の意味では、むしろをかぶっているというイメージから「乞食(こじき)」のことや死刑囚や非業の死をとげた人のことをあらわすこともあります。
現代にもある「薦被り」
元々酒樽をむしろで包んだのは、海上輸送が盛んになった江戸時代、大きな酒樽が破損しないように、という目的でしたが、現代でも藁(わら)を使って綺麗に飾り付けられた酒樽が「菰樽(こもだる)」と呼ばれています。縁起物や銘柄の広告として樽を包んでおり、元の目的とは大分変わったものになっています。
綺麗に包まれた酒樽が、大きい神社に並べて奉納されている様子をご覧になった方も多いと思います。
神社で酒樽を見かけたら「薦被り」のことや読み方を思い出してくださいね。