今日の難読漢字は
「吝嗇」
「呻吟」
「端倪」
「諧謔」
「讒言」
の5つです。
さて、なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「吝嗇」
「吝嗇」読み方のヒントは?
吝のヒントは…ありません。
嗇のヒントは…ありません。
おそらく想像のつかない読み方です。
心の眼で読んでみてください。
「吝嗇」の読み方、正解は…
「りんしょく」と読みます。
部首とは何の関係もなく、読み方を知っていなければまず思いつかない読み方ですね。
意味はシンプルで、「けち」ということです。
昔の文学作品などでたびたび登場する言葉です。
「けち」はよく使われる言葉ですが、「吝嗇」を使う機会はどういうときなのでしょうか?
たとえば、「あいつ今日ボーナス入ったのに、ワリカンだってよ。吝嗇な奴だよな~」
とはふつう言わないですよね。
そのようなシチュエーションで使いたい場合、「彼の吝嗇な性格は度が過ぎている」というように文学的な言い回しにする必要があります。
堅い小説などで使われるイメージですね。
また、極度に節約生活を好む人のことを「吝嗇家(りんしょくか)」と呼んだりします。
同義語の「倹約家・節約家」に比べると、ややネガティブな印象を与えますので、注意して使いましょう。
2つ目の漢字は「呻吟」
今回は、”国々をさまよい歩いていた歌が大好きな昔の人”に関係のあるこの漢字です。
「呻吟」読み方のヒントは?
どちらの字も音読みになります。
「呻」の方は推測できそうですね。
「吟」のほうは難しいですが、”国々をさまよい歩いていた歌が大好きな昔の人”がヒントになります。思い浮かべてみてください。
「呻吟」の読み方、正解は…
「しんぎん」と読みます。
吟遊詩人(ぎんゆうしじん)という言葉がありますね。
中世の頃、西洋諸国をはるばる渡り歩いた歌う詩人ですが、その「吟」です。
二字ともに難しい字ですが、「苦しんでうめくこと」を意味します。
吟遊詩人とは全く関係ないように思えますが、「吟」には「うめく」と「口ずさむ」の両方の意味があり、多少関係がありますね。
そして、「呻」にも「うめく」という意味があります。
文例としては、「圧制下に呻吟する国民」という風に使われるようです。
若干堅いニュアンスはあるものの、意味はわかりますし、古風な言葉でもありません。
「政府のさらなる消費税増税に呻吟する国民」という使い方ができそうですね。
3つ目の漢字は「端倪」
「端倪」読み方のヒントは?
「倪」には「にらむ」という意味があり、字面が似ているものに「睨」があります。
読み方は一緒なので、「睨」がわかれば「倪」の読み方もわかります。
「端倪」の読み方、正解は…
「たんげい」と読みます。
意味は「推し量ること」です。
「推し量る」という意味をもつ熟語って、考えてみればいっぱいありますよね。
推量はそのままですが、推測・推理・推論・推察・推考・憶測・忖度…など。
微妙なニュアンスは違いますが、大まかな意味は似ていますね。
「倪」は「にらむ」という意味なので、端倪は端から端まで、つまりものごとの初めから終わりまで見通す、という意味になります。
どのような場面で用いるのでしょうか?
「端倪すべからざるしたたか者 」というふうに、「推し量れないほど(の人物)」を表現するときに使われます。
この例文からもわかるように、日常的な場面ではなく、歴史小説などでしばしばみられる言葉となっています。
4つ目の漢字は「諧謔」
「諧謔」読み方のヒントは?
いっけん読むのが難しそうですが、「諧謔」それぞれの漢字の”つくり”をよく見て、音読みしてみましょう。
「諧謔」の読み方、正解は…
「かいぎゃく」と読みます。
皆と虐が”つくり”になっていて、それぞれの音読みをすればよいので、比較的簡単だったかもしれません。
意味としては、「ユーモア、おどけた滑稽なこと、こっけいみのある気のきいた言葉」です。
「どうしてそんな意味になるの!?」と思った方もいるでしょう。
仮に読み方が分かっても、その意味を想像することが難しい言葉の一つといえます。
それぞれの漢字をみると、
諧…調和
謔…戯れる
という意味があります。
合わせると、たしかに「ユーモア」の訳語として適切かもしれません。
文例としては、「諧謔心のある人」「諧謔に富んだ言い回し」のような感じです。
最近のテレビに出ている芸人より、どちらかといえば昔の喜劇人、チャールズ・チャップリンのような人を形容するときにふさわしい言葉でしょうね。
5つ目の漢字は「讒言」
「讒言」読み方のヒントは?
「讒」の字を見たことのある人はいないのではないでしょうか?
複雑怪奇な漢字ですが、一文字目の読みは”濁音”になります。
「讒言」の読み方、正解は…
「ざんげん」と読みます。
意味は「事実を曲げて目上に悪く言う」になります。
「言」がついているので、「何かを言う」ことは想像できたと思いますが、そんな複雑な意味なんだ…と驚かれたかもしれません。
そういう厄介な人、たまにいますよね。
なかなか狡猾で、悪巧みのにおいがする言葉です。
このような言葉が存在するということは、「事実を曲げて目上に悪く言う」ことがよく行われていた証拠でもあります。
こういったことが頻繁に行われている場所といえば…政治の世界ですね。
「讒言」は古来、政の場では日常茶飯事だったようです。
今の時代みたいにボイスレコーダーはありませんから、証拠もなしに、あることないこと告げ口の言い合いだったのかもしれません。たまったものではありませんね!
まとめ
今日の難読漢字5つ、あなたはいくつ読めましたか?
ぜひまた漢字クイズに挑戦してみてくださいね☆
最後までお読みいただきありがとうございました!