今日の難読漢字は
「一入」
「幽かに」
「二進も三進も」
の3つです。早速いってみましょう!
目次
まず最初の難読漢字は「一入」!
「一入」
「一球入魂」「一期一会」「一攫千金」などのイメージから「いちにゅう」と読みたくなってしまいますが、それは間違いです。
もちろん「いちいり」でもありません。ではなんと読むのでしょう?
「一入」読み方のヒントは?
ヒントは、他の場所や物と比べて程度が一段増すことを表す言葉です。
類語は
「ひときわ」
「いっそう」
「格段に」
などが挙げられます。
「一入」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「ひとしお」
です!
「なかなか合格できなかったので喜びも一入である」
「素晴らしい作品に仕上げてもらって感動も一入だ」
「卒業以来の再会となれば懐かしさも一入だっただろう」
のように使われます。
もとは染物の時に使う言葉で「一入」は一回染料につけた状態のこと。染物というのは、染料につけた回数が増えるほど色が濃くなります。その様子から「程度が増す」様子を表す言葉となりました。
ネガティブに使うこともできますが、大抵はポジティブな表現に使われることが多い言葉です。
次の難読漢字は「幽かに」!
「幽かに」
幽霊の幽という漢字ですが「ゆうかに」ではありません。死後の世界のイメージが強い漢字ですが、この読み方も印象としては少し似ているかもしれません。
なんと読むかわかりますか?
「幽かに」読み方のヒントは?
ヒントは、はっきりしない様子、勢いがなくて弱々しい様子を表す言葉です。
類語は
「おぼろ」
「そこはかとなく」
「曖昧」
などが挙げられます。
「幽かに」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「かすかに」
です!
「表通りから幽かに人の声が聞こえたような気がした」
「薄暗い中で幽かな月光を感じている」
「遠くの池で幽かな水音がする」
のように使われます。
さらに「幽」には「奥深くもの静か」という意味もあります。奥深く知り尽くせないほどに遠くのことを表す「幽遠(ゆうえん)」や、奥深く趣があるという意味の「幽玄(ゆうげん)」など、良い印象を表す言葉として使われています。
昔の人で「ゆうこ」という名前を「幽子」と書く人も少なくありませんでした。幽」は年月とともにイメージが変わっていった漢字のひとつですね。
最後の難読漢字は「二進も三進も」!
「二進も三進も」
「一進一退(いっしんいったい)」などの印象から「にっしんもさんしんも」と読む方が多いかもしれませんね。
おそらく困った人がこの言葉を使うのを聞いたことがあると思いますが、なんと読むかわかりますか?
「二進も三進も」読み方のヒントは?
ヒントは、物事がうまくいかなくて何もできない様子を表す言葉です。
類語は
「どうにもこうにも」
「行き詰まる」
「身動きが取れない」
などが挙げられます。
「二進も三進も」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「にっちもさっちも」
です!
「今月も赤字でもう二進も三進もいかなくて途方に暮れている」
「もう二進も三進もいかなくなってしまった」
のように使います。
進むという漢字を使っているので「進めない」という意味かと思ってしまいますが、実はこの言葉はそろばん用語からきています。
「二進」は2÷2のこと「三進」は3÷3のことで、どちらも答えが1となってすっきりと割り切れます。二進でも三進でもない=割り切れない(勘定が合わない)=商売がうまくいかない・どうにもならないという意味となりました。
それにしても「二進も三進も」いかない状況には極力なりたくないですね。
よく聞く言葉なのに漢字で書くと読めないもの、意外に多いですよね。今日の難読漢字で漢字マスターへの道を突き進みましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!