漢字読み講座

【今日の難読漢字】「悉に」「挙って」「欣快」「櫛る」「委ねる」ってなんて読む?

今日の難解漢字は、

「悉に」

「挙って」

「欣快」

「櫛る」

「委ねる」

です!

どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、

なんと読むか分かりますか?

1つ目の漢字は「悉に」です!

「悉に」

上の漢字の読み方、知っていますか?

「委悉(い-しつ)」という熟語もあるので、
「しゅうに?」と考えた人もいるかもしれませんね。

実は、「悉に」と書く場合、2通りの読み方があります。

ぱっと思い浮かんだ人は、漢字博士並みかも…?

「悉に」の読み方のヒントはコレ!

それでは、「悉に」の読み方のヒントをお伝えします。

  • ヒント1:「具に」の表記が一般的。「細かくて詳しいさま」を表す言葉。
  • ヒント2:「尽に」と表記されるケースも。「すっかり」「ことごとく」という意味。

1つ目の読み方に関しては、
なんとなくイメージできた人もいるのでは…?

「悉に」の読み方!正解は…?

「悉に」の読み方、正解は……「つぶさに」「ふつくに」です!

正しく読めましたか?

「悉に」の2つの意味は?

それでは、「つぶさに」「ふつくに」の意味を見ていきましょう。

「つぶさに」の意味
  • 細かく、詳しいさま。「今日の出来事を悉に話す」
  • すべてもれなく。ことごとく。「間違いがないか悉に見直すべきだ」
「ふつくに」の意味
  • ことごとく。すっかり。すべて。「悉に国の中の兵を発 (おこ) して」(欽明紀より)
  • 甚だしい、まったく。明らかに。「悉くことなる くにかみの」(ほつまつたえ 地の巻17より)

「ふつくに」の読み方は、
例文を見てもピンとこない人が多いでしょう。

古文で使われていた表現の「ふつくに」は、
現代で使用することはほとんどありません。

とはいえ、「悉に」の読み方は、
「つぶさに」「ふつくに」の2パターンありますので、
両方読めると箔がつきますよ。

ぜひ、これを機に覚えておきましょう!

2つ目の漢字は「挙って」です!

「挙って」

この漢字、何と読むかわかりますか?

選挙や列挙など、「きょ」と読むこともある漢字ですが、
「挙って」と書いて「きょって」とは読みません。

わからなかったあなたは、下記の解説を参考にしてくださいね。

「挙って」の読み方のヒントはコレ!

まずはヒントとして「挙って」の意味を紹介します。

  • ヒント1:「一人残らず」
  • ヒント2:「みんなそろって」

そろそろわかりましたか?

「挙って」の読み方!正解は…?

「挙って」の読み方、正解は……

「こぞって」です!

日常会話でたまに聞く言葉ですので、
意味から推測できた方も多いかもしれませんね。

「挙って」の例文は?

せっかくですので、
「挙って」の例文についても見ていきましょう。

  • 祖父母の金婚式を家族挙ってお祝いした。
  • 社員一同、挙ってお待ちしています。

このように、「みんなそろって」「全員」という
意味合いで使用する言葉です。

話し言葉としては有名ですが、
漢字で表記すると少し難しく感じてしまいますよね。

とはいえ、「きょって」と読んでしまえば
恥をかいてしまいますので、これを機に覚えておきましょう。

まとめ

「挙って」は、「こぞって」と読み、
「みんなそろって」「全員で」「一人残らず」
といった意味を持つ漢字
です。

漢字で表記されることはほとんどありませんが、
すぐに読めるようにしておくと箔がつきますよ。

3つ目の漢字は「欣快」です!

食パンの数え方がヒントになる?

今回はこの漢字です。

「欣快」読み方のヒントは?

「欣」をどう読むかがポイントです。

つくりの「欠」に引きずられないように…

ヒントは、食パンの数え方の単位ですね。

1斤」の読み方を思い出してください。

「欣快」の読み方、正解は…

きんかい」と読みます。

意味は「非常にうれしいこと」です。

案外シンプルな意味ですが、「今日の晩ごはんはハンバーグだから欣快だ!」とはさすがに言わなさそうです。

どのようなシチュエーションで使われるのでしょうか?

予想をはるかに超える出来事が起きたときなどに、よく使われるようです。

文例としては、「欣快の至り」のように使います。

「うれしい極み」のような意味になりますね。

また、とてもうれしいことを表す表現として、「世界最初の戦争放棄の憲法を持ったわが国として欣快にたえない」 という文例もあります。

「欣快」のおかげで、格調がありつつ、日本人としても誇らしい表現になっているのではないでしょうか。

4つ目の漢字は「櫛る」です!

「櫛る」の読み方をご存じでしょうか?

「櫛(くし)」と「る」で「くしる」と読んでしまいそうになりますが、もちろん違います。

さて、あなたには正しく読むことができますか?

「櫛る」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇〇〇る」の5文字
  2. 髪をとかして整えたり、すいたりすること
  3. 髪を櫛る

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「櫛る」の読み方!正解は!?

正解は「くしけずる」です!

ヒントで紹介したように「髪をとかす」「髪をすく」といった意味になります。

古風な表現なので、初めて目にした方が多いかも知れません。

櫛で髪をとかす意味の言葉には、以下のようにたくさんあります。

  • 髪を櫛(くしけず)る
  • 櫛を入れる
  • 髪を梳(す)く
  • 髪を梳(けず)る
  • 髪をとく

他にもまだまだありそうですね。

髪をとかすしぐさに様々な表現があるのは、日本では女性の髪に格別な想いがあるからなのでしょう。

「髪をくしけずる」という言葉にも、深い情緒が感じられますね。

5つ目の漢字は「委ねる」です!

委員の「委」ですが、(い)とは読みません。

ちょっとピンと来ないかもしれませんが、耳にしたことはあると思います。

さて、「委ねる」と書いてなんと読むでしょうか?

「委ねる」読み方のヒントは?

全てを誰かに託すことを「委ねる」といいます。

悩み事があっても、最後にはなるようになるさ! と割り切った時も運命に身を委ねるといいます。

あまり悩みこんでしまうより、いっそ流れに身を任せた方が気分が楽になれます。

手術などだと、完全に医者に身を委ねることになりますね。

眠っている間に自分の体を切られるなんて、自分ではどうにもできないです。

ただし、信頼した人でないと、なかなか委ねることは難しいことです。

なんとなくわかりましたでしょうか?

「委ねる」読み方のもうひとつのヒントは?

ひらがなにすると「〇〇ねる」です!

さあ、もうわかりましたか?

「委ねる」の読み方、正解は・・・

正解は・・・

 

「ゆだねる」

です!

 

他人に身を委ねるのが苦手な人もいます。

逆にあまりにも周りに身を委ねている人は、ちょっと人に迷惑をかけているかも。

バランスよく、任せられることは任せて行きましょう。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました!