今回の難読漢字クイズは…
「恁う」「長尾驢」「鵠」です!
あなたはいくつ読めますか?
目次
1個目の漢字はこれ!「恁う」
「恁う」を何と読みますか?
漢字で書くことは珍しいですが、日常的によく使う言葉です。
早速ヒントを見てみましょう!
「恁う」の読み方のヒントは?
1.「恁う」をひらがなにすると「〇う」2文字です!
2.『恁うなれば見えも外聞もありゃしない」』徳田秋声「あらくれ」より引用
3.旧仮名遣いの小説を読む人はピンと来るかもしれません…
正解は…
正解は「こう」でした!
こうする、ああする、の「恁う(こう)」です。「かう」でも正解ですよ!
旧仮名遣いの「恁う」のふりがなは「かう」ですが、実際の発音は時代と共に「こう」に変化しました。
ややこしいですね!
平安時代の「てふてふ」の発音が、江戸時代にかけて「ちょおちょお」に変化したようなものです。
「恁」の漢字について詳しく!
「恁」の音読みは「ジン」「イン」「ニン」、訓読みは「恁う(こう・かう)」です。また、「恁」の一文字を「このような」と読むケースもあります。
「恁」の漢字は最近あまり目にしませんが、昔の純文学にはよく用いられます。
『恁う(どう)した』『恁(かく)て』『恁(もた)れた』『恁(こん)な』『恁(かか)る』
当時は意訳や当て字に近かったのでしょうか?非常にさまざまな読み方をしたようです。
2個目の漢字はこれ!「長尾驢」
「長尾驢」を何と読みますか?
キライだ!という方は少ないと思います。
特にキッズには大人気です!
「長尾驢」の読み方のヒントは?
1.長尾驢」の読み仮名は「〇△〇△ー」です。
2.中国語では「大袋鼠」と書きます。
3.『蜥蜴類は長尾驢のごとく、』南方熊楠「十二支考」より引用
正解は…
正解は「カンガルー」でした!
2つ目のヒントで分かったかもしれませんね。
お腹の袋に赤ちゃんを入れて、ピョンピョン跳ねる姿が可愛らしい草食動物です。
生息地はオーストラリアやニューギニア諸島、そして日本の動物園でも人気があります。
草食動物にもかかわらず筋肉質なのは、草からアミノ酸を合成する腸内細菌を持っているからなのだそう。
草原のイメージが強いですが、実は泳ぎも得意です。
「長尾驢」の「長尾」は文字通り長い尻尾のこと、「驢」は「驢馬(ロバ)」に似た顔をしているからです。
「長尾驢」のボクシング
「長尾驢」の生態で特徴的なのが「ボクシング」!
オスの「長尾驢」たちは繁殖期や縄張り争いで激しいボクシングをします。
ただ、実際にはお互いの両肩を持ってキックの応酬を交わしているだけで、一見ボクシングに見えるけれどキックボクシングやムエタイの方が近いのです。
3個目の漢字はこれ!「鵠」
いよいよ最後の難読漢字は「鵠」です。
最初に鳥の名前だと明かしておきます!
さて、あなたは何と読みますか?
「鵠」の読み方のヒントは?
1.「鵠」をひらがなにすると3文字です。
2.俳句の世界では冬の季語です。
3.『ですが、何より先に、あなたのような美しい鵠の』ゲーテ「ファウスト」より引用
正解は…
正解は「くぐい」でした!「くくい」でも正解です。
古来日本では「白鳥」をこう呼んでいたのです。
「うぐい」ではありませんよ!
「鵠」の音読みは「コウ」「コク」、訓読みは「くぐい」「まと」「鵠い(しろい)」、18画、漢字検定準1級の漢字です。
「鵠」の左側は「牛」
「鵠」の左側は「告」ではありません。
よくみると「告」ではなく「牛と口」なので間違わないようにしましょう。
「牛と口」は、そもそも「告」の旧字体。
「牛と口」及び「告」は、牛を神に捧げて口で願いを伝えることです。
古事記の「鵠」とは?
古事記には『故、今高往く鵠の音を聞きて 』と残されています。
ただし、古事記の「鵠」には白鳥とコウノトリ2つの説があるようです。
どちらかが間違いというわけでなく、昔は大きな白い鳥を総じて「鵠」と呼んでいたからです。実際、白鳥とコウノトリは外観が似ていますね!