今日の難読漢字は、
「傅く」
「嫋やか」
「穽」
の3文字です。
あなたは何問正解できるでしょうか?
目次
第1問目は「傅く」です!
「傅く」という漢字をパッと見ると、男性の名前の「博(ひろし)」という字に見えますが、「傅く」は「にんべん」なので違います。
日常会話ではあまり使われることはないかもしれませんが、聞けば分かる言葉です。
『源氏物語』にも登場する古語なんですよ。
「傅く」の読み方のヒントは・・・?
それでは、「傅く」の意味を紹介します。
- 自分よりずっと身分の高い人に対して尊敬の念を込めて世話をする、奉仕する
- 子供を大切に思って育てる
- 大切な人の後ろ盾となる、サポートする
最も一般的なのは①の意味です。古文では「主人・君主ー家来」などのかけ離れた身分の者で使われていました。現代でも「師匠ー弟子」「社長ー部下」などの関係で使われます。
例えば、「お姫様に家臣が傅く」などと使われます。
読み方は、ひらがなで「〇〇〇く」の4文字です!
分かりましたか?
「傅く」の読み方の答えは・・・
正解は、「かしずく」でした!
普段使うことはなくても、聞けば家来がひざまずいて殿様に仕える様子が想像されませんか?
『源氏物語』には、「この君をば、私物に思ほしかしづき給ふこと限りなし」という一文があります。
これは「子供を大切に育てる」という意味で使われています。
古語だけに上品な雰囲気のある言葉ですね。
第2問目は「嫋やか」です!
「嫋やか」・・・「溺れる(おぼれる)」と似た感じですが、意味は全然違います! 「溺れる」は水に関係ある「さんずい」ですが、「嫋やか」は「おんなへん」です。 「おんなへん」の漢字だけあって、ある女性像を形容する言葉なんですよ。
「嫋やか」の読み方のヒントは・・・?
「嫋やか」は、日本で生まれた和語の1つです。
「女性の美しくしなやかなさま」「姿・形がほっそりしていてしなやかなさま」を表す言葉です。
類義語は、「綺麗」「麗しい」「淑やか」「優美」など。
「舞妓さんの嫋やかな舞いにうっとり見とれた」などと使われます。
読み方はひらがなで「〇〇やか」の4文字です。
分かりましたか?
「嫋やか」の読み方の答えは・・・
正解は、「たおやか」でした!
「嫋やか(たおやか)」という言葉の語源は、「たわむ」という言葉です。
「たわむ」とは、固い板や枝などに強い力が加わってしなる様子を表しています。
「枝が積もった雪でたわむ」などと自然の現象を表す「たわむ」と女性のしなやかさを重ね合わせているなんて、美しい日本語ですね。
「嫋やか(たおやか)」だと言われたら、間違いなく褒め言葉ですよ!
最終問題は「穽」です!
「弄ぶ(もてあそぶ)」や「葬る(ほうむる)」と似ている漢字の「穽」ですが、よく見れば違う漢字です!
今回問題になっている漢字「穽」は、「穴かんむり」に井戸の「井」を合体させた文字です。
「穽」の読み方のヒントは・・・?
それではヒントです。
「穴かんむり」に井戸の「井」が合わさった漢字・・・穴も井戸も地面を掘った深い溝を表す言葉ですよね。
「穽」もやはり、そのように地中深い穴を意味しています。
しかもテレビのドッキリ番組などでよく見かける・・・
読み方は、ひらがなで「お〇〇〇〇」の5文字です。
もう、分かりましたよね?
「穽」の読み方の答えは・・・
正解は、「おとしあな」でした!
「おとしあな」は現在では「落とし穴」と書くのが一般的ですが、一文字の「穽」という漢字もあるなんて驚きですね。
「穽」とは、次のような意味があります。
- 歩く人や獣が気付かず落ちるように仕掛けられた穴
- 人を陥れるための策略
地面を掘って作る落とし穴だけでなく、人を陥れるための策略の事も表現するのです。
例えば「うまい話には穽(おとしあな)がある」などと使われます。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!