今日の難読漢字は、
「肯う」
「順う」
「齎す」
の3問です。
あなたは何問正解できるか?
さっそく挑戦してみましょう!
目次
難読漢字、1問目は「肯う」
「肯」という漢字は、「肯定(こうてい)する」という言葉でおなじみではないでしょうか?
「肯く(うなずく)」という言葉でも使われますよね。
「肯諾(こうだく)」や「首肯(しゅこう)する」などとも使われます。
どれも「よしとする・うなずく・納得する・承知する」といった意味があります。
ただ「肯う」は、「こうう」でも「うなう」でもないんです!
「肯う」の読み方のヒントは・・・?
「肯う」もやはり、「承諾する」「同意する」という意味で使われます。
ただ、「肯う」はいわゆる雅語。
雅語とは古代・中世の日本において文学に使われた和語のことです。
現代でも文語的表現に使われることがありますが、日常会話で使うことはあまりないかもしれません。
読み方はひらがなで「〇〇〇う」の4文字ですよ。
もう分かりましたか?
「肯う」の読み方の答えは・・・
正解は、「うべなう」でした!
夏目漱石の『行人』に「私が肯おうと肯うまいと~」という1文があるんですよ。
鈴木三重吉の『赤い鳥』にも「何を考へ返す餘裕(よゆう)もなくそれを肯うて~」という1文があります。
文学作品などに使われていることがあるので、読めるようになるとステキですよ!
難読漢字、2問目は「順う」
「順」という漢字を見て、皆さんはどんな単語を思い浮かべますか?
「順番(じゅんばん)」や「順序(じゅんじょ)」を思い浮かべた人が多いのではないでしょうか。
「順」という漢字には、「ある基準に従った物事の配列」の意味があるんです。
その他にも「従順(じゅうじゅん)」や「恭順(きょうじゅん)」など、「素直でおとなしいこと」という意味でも使われます。
そんな「順」の付く単語はたくさん思いつくものの、「順う」と言われると難しい・・・!
「順う」の読み方のヒントは・・・?
「順う」の意味がヒントです!
- 後ろに付いていく。後に続く。
- 沿う。たどる。
- 服従する。
特に、「①後ろに付いていく。後に続く。」の意味で考えると分かりやすいですよ。
読み方はひらがなで「〇〇〇う」の4文字です。
さあ、分かりましたか?
「順う」の読み方の答えは・・・
正解は、「したがう」でした!
「したがう」は「従う」と書くんじゃない?と思いますよね?
確かに「従う」と書く方がポピュラーですよね。
「従う」と「順う」はほぼ同じ意味で使われます。
ただ「順う」は「道理に逆らわずに進む」という意味合いが強いです。
また、古語では「順う」と書いて「まつろう」と読んでいたんですよ。
難読漢字、3問目は「齎す」
「齎す」・・・読み方はもちろん、画数も多くて書き方も予想が付かない難しい漢字ですね。
「齋藤」「齊藤」「斎藤」など、色々な文字がある「さいとう」さんの「さい」の漢字にも似ていますが、「さい」とは読みません。
「臍の緒(へそのお)」の「臍」にも似ていますが、これも違います。
これが読めたら、あなたも漢字マスターですよ!
「齎す」の読み方のヒントは・・・?
画数の多い「齎」の文字ですが、よく見ると「貝」の文字が一部分に使われているのが分かりますよね。
かつて中国では貝を貨幣の代わりに使っていたことから、「財産」や「財宝」という意味を表しているんです。
そして、お金や財産に関する漢字に「貝」が使われます。
例えば、「財」「貯」「購」「贈」などなど・・・
「齎」という漢字にもやはり「宝・財貨・おくりもの・持ち物」といった意味があるんです。
「齎す」と送り仮名が付くと、「持ってくる」「ある状態を生じさせる」という意味になります。
読み方はひらがなで「〇〇〇す」の4文字です。
分かりましたか?
「齎す」の読み方の答えは・・・
正解は、「もたらす」でした!
ヒントにあるように、「齎す(もたらす)」には「持ってくる」「ある状態を生じさせる」という意味があります。
例えば「青い鳥には幸せを齎すと言う言い伝えがある」「良い知らせを齎す」などと使われます。
ただし、「地震が甚大な被害を齎す」など、ネガティブな事柄にも使われるんですよ。
その点も覚えておくと上級者です!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。