今回は「小火」「託ける」「戦ぐ」です。
見たことはあるのに、なかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読めますか?
目次
1問目はこの漢字から!「小火」
「小火」は何と読むかわかりますか?
「大火」は「たいか」と読むから、「小火」は「しょうか」?
確かに「しょうか」という読み方もありますが、ここではもう一つの読み方を当ててください。
さて、何と読むでしょうか?
「小火」の読み方のヒントはこちら
- 「大火」とは大きな火事のこと。では、小さな火事はなんと呼ぶ?
- 「近所のお店で〇〇騒ぎがあった」などと使います
- 読み方の文字数は「〇〇」の2文字!
ここまでヒントをいうと、ほとんどの方がわかったかも!?
「小火」の読み方!正解は!?
正解は「ぼや」です!
「小火(ぼや)」とは、火が大きくならないうちに消し止めた火事のことをいいます。
「小火(しょうか)」という読み方にも「ぼや」という意味がありますが、小さな火、わずかな火といった意味もあります。
同じ字を書いても、読み方によって多少意味が違ってくるようですね。
ちなみに「小火(ぼや)」という言葉は、火事、大火、消防車、火事見舞などという言葉と共に、冬の季語となっています。
これらの言葉が冬の季語とされたのは、明治以降になってから。
江戸期には大火事が頻発して多数の犠牲者が出たため、季語にはしにくかったと推測されています。
2問目はこの漢字!「託ける」
「託ける」
託児所(たくじじょ)・委託(いたく)などのように使われるこの漢字。
「託」は常用漢字でもあり、日常生活でもよく見かけます。
しかし、音読みの「たく」と読むイメージが強く、訓読みを知らない人も多いのではないでしょうか?
もちろん「たくける」ではありませんよ!
「託ける」読み方のヒントは?
ヒントは、「か」から始まるひらがな5文字。
「直接関係ないことと無理やり結びつけて、都合のよい口実をつくる」
「他の物事のせいにする」という意味で使われます。
類語には
「隠れ蓑(かくれみの)」
「こじつける」などが挙げられます。
もうわかりましたね?
「託ける」の読み方、正解は…
正解は・・・
「かこつける」
です!
「今日だけは誕生日パーティに託けて、ダイエットはお休みしよう。」
「旧友が遊びにくるから、それに託けて今日はお酒を飲もう。」
などのように使います。
「託」という漢字の訓読みは託(かこつ)けるのほかに、
- 託かる …ことづ(かる)
- 託つ …かこ(つ)
と読むことができます。
送り仮名によって読み方が変わるので、この機会に覚えてみてくださいね。
最後はこの漢字!「戦ぐ」
漢字には、ときどき思いもしない読み方をするものがありますよね。
「戦ぐ」
もそのひとつ。
「戦艦大和」の「戦(セン)」や「戦う」など、日常的に使う漢字ですが、なかなか読めそうで読めません。
「戦ぐ」読み方のヒントは?
「戦ぐ」は、草や木の葉が風に吹かれ、揺れ動くさまを表すときに使います。
「秋風に揺られてススキが戦ぐ」
などなど……。
「戦」の字面から不穏な気配を連想してしまいますが、この読み方にはあまり怖い意味はありません。
おわかりでしょうか?
「戦ぐ」の読み方、正解は……
「戦ぐ」の正解は……
「そよぐ」です!
「風に揺られて草木が戦ぐ」は小説やお手紙、歌などでは定番の言い回しですよね。
「戦」には一般的な「たたかう」という意味のほかに「震える」の意味があります。
「草木が戦ぐ」と言う際には、後者の「震える」「振動する」が由来だと考えてよさそうですね!
ちなみに送り仮名を「く」に変えると、また別の読み方ができます。
「戦く」
読めますか?
こちらは「おののく」と読みます!
恐怖や不安で体がぶるぶると震えている様子を表します。
「そよぐ」と「おののく」
ぜひ覚えておいてくださいね!