今回のお題は「満天星」「旅籠」「鏖」です。
どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…
あなたには全て読むことができますか?
目次
1問目はこの漢字から!「満天星」
これは小学生でも読める、「まんてんぼし」。
都会の夜空では見ることができなくなってしまった今日この頃、田舎の空気が澄んだ場所では現在でも夜空いっぱいの星を見ることができると思います。
そんな「満点星」ですが、実は星の名前以外にも違う読み方があるのをご存じですか?
夜空いっぱいに広がった星をイメージしてしまう今回の難読漢字、かなり難しいのでヒントを参考に頑張ってみてください!
「満天星」の読み方のヒントはコレ!
ヒント① これは日本にも自生している樹木の花です。
ヒント➁ 白い可愛らしい提灯のような花をつけます。
ヒント③ 「〇ウ〇ン〇ツ〇」の7文字です。
「満天星」の読み方の正解は・・・・?
正解は、「ドウダンツツジ」です!
「ドウダン」とは、この植物の花が枝分かれしている様が、夜に使う提灯の脚部と似ていることから「トウダイ」がなまったもの。
そのため、「トウダイツツジ」とも呼ばれています。
「満天星」という漢字が使われているのは、本種がある中国での名称をそのまま引用しているためで、読み方は和名の「ドウダンツツジ」となっています。
また、あまり知られていませんが、1991年2月に発見された小惑星「6786」には、この植物にちなんで「満天星(ドウダンツツジ)」の名称がつけらているんです。
可愛らしい見た目と、その輝かしい名前をもつドウダンツツジ、素敵すぎます!
2問目はこの漢字!「旅籠」
「旅の籠(かご)」と書くこの「旅籠」、イメージはなんだか時代劇っぽいですね。
お姫様やお殿様が、従者がもつ大きな「籠」の中に座っている光景が浮かんできそうです。
または、背中に背負った大きな「籠」の中に薪や唐笠を入れて行商しに行くお爺さんの構図も浮かんできます。
このように、「旅」と「籠」はどちらも相性の良い漢字同士になりますが、単語として組み合わさると何と読むのでしょうか?
「旅籠」の読み方のヒントはコレ!
ヒント① 「旅」は「たび」とは読みません。
ヒント➁ 「〇〇〇」の3文字です。
ヒント③ 宿の別名でもあります。
「旅籠」の読み方の正解は・・・・?
正解は、「はたご」です!
「旅籠」とは、いわゆる「旅館」のことです。
江戸時代では、旅人を宿泊させて食事を提供するの家のことを「旅籠」と呼んでいました。
その歴史から、老舗としての格を出すために明治時代以降も「旅籠」という名称を使うところも多いくらいです。
でも、宿がなぜ「籠」なのでしょうか?
この言葉のもともとの由来は、馬で旅をしているとき、生活に必要な物資や食料、馬の飼料を入れていたのが「籠」でした。
そこから転じて、旅の食料を入れる器が後に宿屋で食事を提供する意味に捉えられ、宿屋や旅館を指すようになったとのことです。
最後はこの漢字!「鏖」
本日の難読漢字クイズは「鏖」です。
「窯」や「塵」に似ていますが…違いますね。
早速ヒントを見てみましょう!
「鏖」の読み方のヒントは?
1.ひらがなにすると5文字です。
2.『濃紅姫や、家中の人々を鏖にして、只自分独り生き残って、』夢野久作・杉山萠円「白髪小僧」より引用
3.「鏖」と言われたら、ぎょっとする、あるいはゾッとするでしょう。
4.「ひとり残らず鏖にしてやる!」犯人は叫んだ。
正解は…
正解は…
「みなごろし」
でした!
日常生活で使う機会は、ほぼないと思いますが、映画や小説ではよく使われます。
相手を特定せず、無差別に殺すという意味です。
「鏖」の類義語には、「根絶やし」「撲滅」「全滅」などがあります。
「鏖」の読み方と由来
「鏖」の音読みは「オウ」「ヒョウ」、訓読みは「みなごろし」です。
ほぼ同じ意味の言葉に、「鏖殺(オウサツ)」「鏖戦(オウセン)」「鏖闘(おうとう)」があります。
「鏖」という漢字には、もともと「銅製の底が平たい鍋」という意味があったそうです。
- 鍋にすき間なく食材を詰め込んで調理したので「みなごろし」になった。
- 鍋に鹿の肉を詰め込んで調理したことから「鹿」という漢字が入っている
諸説ありますが、正確な由来は不明です。