今日の難解漢字は、
「窮まる」
「身動ぎ」
「益荒男」
「仰臥位」
「嘱目」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「窮まる」です!
今回の難読漢字クイズは「窮まる」です。
「窮地に陥った!」の「キュウ」ですね。
他の読み方は…さて、なんでしたっけ?
「窮まる」の読み方のヒントは?
ヒント1.「窮まる」をポジティブな意味で使うケースは基本的にありません。
ヒント2.『しかもなほ力の窮まるを知らず、女子教育の必要を論じ、』芥川龍之介「病中雑記」より引用
ヒント3.「これ以上不祥事が続くと、わが社は進退窮まるでしょう」のように使います。
3つ目のヒントでピンときた人が多いかもしれません。
正解は…
正解は「きわまる」でした!
どうしようもない状態に追い詰められた状態をあらわし、事件や出来事に起因する極限状況のことだけでなく、経済的に苦しいことも含みます。
「窮」の音読みは「キュウ」、訓読みは「窮まる(きわまる)」、15画の常用漢字です。
「窮まる」と「極まる」の違いは?
「窮まる」と同じ読みで「極まる」という漢字がありますが、両者に違いはあるのでしょうか?
「窮まる」が追い詰められたネガティブな意味合いなのに対し、「極まる」は限界や頂点に達する時にも使うため、ポジティブな意味合いもあります。
例えば、強く感動したときに「感極まる」と書きますが、「感窮まる」とは書きません。
2つ目の漢字は「身動ぎ」です!
今回の難読漢字クイズは「身動ぎ」です。
「みうごき」と読みたいところですが、最後は「ぎ」です!
誰もが経験したことがあるはず…
「身動ぎ」の読み方のヒントは?
1.『目には女を見た儘、身動もせぬ。』石川啄木「病院の窓」より引用
2.「身動ぎ」は行為ですが、それをしない、否定する言い回しが多用されます。
3.「身動ぎ」をひらがなにすると4文字です。
正解は…
正解は「みじろぎ」でした!
体をほんの少しだけ動かすことを指します。「身じろぎ」と書くのが一般的ですね。
「じろぎ」は当て字なので、「動」ひとつの漢字を「じろ」と読むことはありません。
『さらにえふともみじろかねば』「枕草子」より引用
古語の「みじろき」が由来とされています。
現代語にすると『全然、急には体を動かせないので』という意味です。
ちなみに、英語に訳すると stir 、動くをあらわす move ではありません。
「身動ぎ」する・しない場面
誰もが一度は経験したことのある「身動ぎ」。
「する」よりも、「せず・しない」など否定する言い回しが多いです。
する:眠っている猫が、かすかに身動ぎする。
(も)せず:身動ぎもせず目を見開いたまま。
しない:身動ぎしないで話を聞いている。
できない:呆然として身動ぎできない。
3つ目の漢字は「益荒男」です!
「益荒男」の読み方をご存じでしょうか?
そのまま読むと「ますあれおとこ」になりますが…
もちろん間違いです。
あまり耳にしない言葉なので、難しいかもしれません。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「益荒男」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字です
- 勇気があって強い男性のこと
- 社会全体が元気を失っている現代には、彼のような益荒男が必要だ
以上の3つのヒントから、考えてみてくださいね。
「益荒男」の読み方!正解は!?
正解は「ますらお」です!
意味は、ヒントで示したように、勇気があって強い男性のこと。
勇ましく立派な男子をたたえる言葉ですね。
「益荒男」という言葉の由来は奈良時代にまでさかのぼります。
当時、武術に長けた立派な男性を「優男(まさりお)」と呼んだのが転じて「ますらお」となったといわれています。
類義語としては「烈丈夫(れつじょうぶ)」「偉丈夫(いじょうぶ)」などがあり、いずれも強くたくましい男性を表す言葉です。
4つ目の漢字は「仰臥位」です!
「仰臥位」の読み方をご存じでしょうか?
字面から「こうふい」と読めそうにも思いますが、もちろん間違いです。
かといって、それでは何と読めばよいのか…
さて、あなたにはわかりますか?
「仰臥位」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字です
- あおむけに眠ることをいいます
- 「仰臥位の姿勢で休んでください」などと使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「仰臥位」の読み方!正解は!?
正解は「ぎょうがい」です!
日常的に使う言葉ではないので、知らない方も多かったかも知れませんね。
「仰(ぎょう)」は上を向くこと、「臥(が)」は横になって眠ることなので、「仰臥位(ぎょうがい)」はあおむけに眠るという意味になります。
また「背臥位(はいがい)」も同じく、あおむけに眠ることです。
さらに、うつ伏せになって寝ることは「伏臥位/腹臥位(ふくがい)」、横向きに寝ることを「側臥位(そくがい)」と呼びます。
ちょっとややこしいですが、この機会に覚えておいてくださいね。
5つ目の漢字は「嘱目」です!
「嘱目」の読み方をご存じでしょうか?
「嘱」は「属」に口編が付いたものなので「ぞくもく」と読んでしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら間違いです。
日常生活では使う機会がほとんどない言葉ですが、俳句をやっている方なら正解できるでしょう。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「嘱目」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字
- 今後のなりゆきに期待を持って見守ること
- 「才能あふれる彼は幼いころから将来を嘱目された」のように使います
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「嘱目」の読み方!正解は!?
正解は「しょくもく」です!
「嘱目(しょくもく)」には以下の3つの意味があります。
- 将来を期待されること、見守ること
- 目を向けること
- 俳句で目に触れたものを即興で詠むこと
「嘱」という字は「属」に似ていますが、そもそも「嘱」の字に「ぞく」という読み方はありません。
ところが、「嘱目」は「属目」と書いても「しょくもく」と読むので、注意してくださいね。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!