今日の難解漢字は、
「弄ぶ」
「婀娜」
「宥恕」
「顔」
「黹」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「弄ぶ」です!
「弄ぶ」と書いて、なんと読むか分かりますか?
「奔放」(ほんぽう)の漢字に似ていますが、よく見ると違う漢字です。
子供のころに「弄ぶ」のと、大人になってから「弄ぶ」のは意味が違ってきます。
とはいえ、罪には問われません。
さて、「弄ぶ」と書いてなんと読むでしょうか?
「弄ぶ」読み方のヒントは?
小説などによく出てくる漢字なので、本が好きな人はすでに正解が分かっているかもしれません。
子供だと「おもちゃを弄ぶ」。
大人だと「自分の事を好きだという人を弄ぶ」。
となります。
手持ち無沙汰で、ネクタイを弄んだり、ポケットの中のハンカチを弄んだりと何かしておかなければ落ち着かない場合にも使いますね。
手に取っていじくるという意味と、まじめに扱うべきものをおもちゃにするという意味があります。
「弄ぶ」読み方のもうひとつのヒントは?
ひらがなにすると「〇〇〇〇ぶ」です。
くれぐれも人の事を弄ぶのは止めておきましょう。
さあ、もうわかりましたか?
「弄ぶ」の読み方、正解は・・・
正解は・・・
「もてあそぶ」
です!
ぜひ、覚えておきましょう。
2つ目の漢字は「婀娜」です!
本日の難読漢字クイズは「婀娜」です。
両方とも難しそうな漢字です。
3つのヒントから想像してみてください!
「婀娜」の読み方のヒントは?
ヒント1.「婀娜」をひらがなにすると2文字になります。
ヒント2.『形容に合はせて、煙草入も、好みで持つた氣組の婀娜。』水上滝太郎「貝殻追放」より引用
ヒント3.「婀娜」の反対語には、「清楚」「しとやか」「色気がない」「貧相」などがあります。
正解は…
正解は「あだ」でした!
「あだっぽい」の「婀娜(あだ)」です。
色っぽい、なまめかしい、たおやか、艶やか、などの意味があります。
「婀娜」の「婀」は「たおやか」「しなやか」、「娜」は「女性のしなやかなさま」をあらわします。
基本的に女性に使いますが、歌舞伎役者はまさに婀娜っぽいですね!
「婀娜っぽい」の同義語
「婀娜っぽい」という言葉には、色気だけでなく「洗練された」「粋な」という意味も加わります!
同義語としては、「小股の切れ上がった」「水もしたたる」「小悪魔のような」などがあげられます。
英語なら「コケティッシュ」、現代語では「そそられる」に近い意味かもしれません。
「婀娜」を使った熟語
婀娜めく(あだめく):なまめかしく色めいた様子
婀娜やか(あだやか):あでやか
3つ目の漢字は「宥恕」です!
「宥恕」
これ、何と読むかわかりますか?
あまり見慣れないこの漢字。
勘で読んでしまうと読み間違えやすいんです。
さあ、あなたは何と読みましたか?
「宥恕」読み方のヒント!
「宥恕」は、比較的堅い場面で使われる言葉です。
「御宥恕を請う」などで使われるのですが、
「恕」が何となく「怒」に似ているため
「ゆうど」と読んだり、ネガティブな意味合いに捉えられがち。
ですが、実際は違うのです!
さて、あなたは何と読みましたか?
「宥恕」の読み方、正解は…
気になる正解は…
「ゆうじょ」
です!
「宥恕」は、
「寛大な心で許すこと」という意味の言葉です!
先に出した「御宥恕を請う」というのは
簡単に言うと「寛大な心で許してくれるようお願いする」と言う意味になります。
「怒」という感じに似ているので、
逆の意味に捉えられがちなので、読み方も含めてしっかり覚えておきましょう。
この漢字がよく使われるのは法律関連。
「宥恕措置がとられる」などの言葉が出てくることがあります。
示談書や嘆願書などでも使われるそうです。
こちらの使い方は、できれば見ることもお世話になることも無いようにしたいですね…
見慣れない言葉でも、きちんと読めればかっこいいですよね。
これを機にスマートに読めるようになりましょう!
4つ目の漢字は「顔」です!
「顔」はかお、がん、ですね!
では4文字なら何と読みますか?
早速ヒントを見てみましょう。
「顔」の読み方のヒントは?
1.「顔」をひらがなにすると4文字になります。
2.「顔」と似たイメージの言葉には、「みめ」「面貌」「面立ち」などがあります。
3.『御室あたりの夕暮に、花の顔みるたのしみも……』中里介山「大菩薩峠」より引用
正解は…
「かんばせ」でした!
文学作品では「貌」と書かれることもあります。
顔の造作そのものではなく、顔つき、表情、容貌といった雰囲気そのものも含みます。
また、対面(たいめん)や面目(めんぼく)など自分の立場や名誉を指す場合もあり、良い意味でも悪い意味でも使われます。
昔は花のように美しい顔を「はなのかんばせ」と喩えたそうです。
『花の顔 月の眉、女子にして見まほしき優男』「牡丹灯籠」より引用
上記は有名な怪談「牡丹灯籠」のお露が新三郎に一目惚れした際の言葉です(後に化けて出るのですが)。
「顔(かんばせ)」の語源
「顔(かんばせ)」の語源は諸説ありますが、「顔」と「馳す・馳せる」の連用形という説が有力です。
「馳す・馳せる」は「走る」につながり、心を馳せる、馳せ参じる、のように心のはたらきが外へ出ていくニュアンスです。
5つ目の漢字は「黹」です!
「黹」を何と読みますか?
あなたが身に着けているものかも…
早速ヒントを見てみましょう!
「黹」の読み方のヒントは?
1.「黹」をひらがなにすると4文字になります。
2.クロスステッチ、ドロンワーク、ヘリンボーンステッチなどが有名です。
3.和服には、黹御召、黹家紋、黹縮緬などがあります。
4.「夜なべをして美しい黹を仕上げました」のように使います。
正解は…
正解は「ぬいとり」でした!
針で縫うこと、模様を刺繍することです。
現代は「縫い取り」と書くことが多いですね。
「黹」は、手のかかる仕事を意味する「業」の略体と、布地をあらわす「敝」の略体を組み合わせた会意文字。
音読みは「チ」、針仕事を「鍼黹(シンチ)」といいます。
訓読みは「ぬいとり」「黹う(ぬう)」、漢検1級、12画数の漢字です。
「黹」の意味
「縫い取り」と「刺繍」の違いはご存知でしょうか?生地を裏返すと、下記の違いが明白ですよ!
「縫い取り」は、生地を織る段階から横糸で模様を織り込むため、表と裏の糸が異なる形に仕上がります。
一方、「刺繍」は出来上がった生地の上に模様を縫い込むため、表と裏の糸が同じような形に仕上がります。
「黹」は一般的に、「縫い取り」と「刺繍」の両方を指す言葉です。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!