漢字読み講座

【難読漢字】「或問」の読み方は?「あるもん」ではありません!

「或問」の読み方をご存じですか?

「或」は「或る」で「ある」という読み方がありますが「あるもん」ではありません。

それでは、どのように読むのでしょうか?

「或問」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○もん」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「或る人問う」という書き下し文になります

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「或問」の読み方、正解は・・・


正解は

「わくもん」

です!

「仮にある質問を設け、その質問に答える形式の文章」をあらわしています。

「或問、○○。答曰、□□(或る人問う、○○。答えて曰く、□□)」という形式で書かれている問答集ですが「或る人」は仮の存在で「答えて曰く」で自分の意見を述べるための形式です。

日本で有名なのは、江戸時代に熊沢蕃山が著した「大学或問(だいがくわくもん)」です。この著書に治山・治水論や貿易、君主のあるべき姿などの洞察、提言がまとめられていましたが、参勤交代や鎖国制度を批判したこともあり、蕃山は幕府により下総古賀(現在の茨城県古河市)に幽閉させられてしまいました。しかしその後も発禁を経て再度刊行され、江戸末期まで武士や思想家に影響を与え続けました。

言葉としては使われていなくても、今でも或問形式の文章は多く見かけると思います。

「或問」の読み方、是非覚えてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。