今日の難読漢字は
「溝渠」
「禿筆」
「熄む」
の3問です!あなたは正しく読めますか?
目次
難読漢字、1問目は「溝渠」!
「溝渠」の読み方をご存じですか?
「溝」は「みぞ」と読むことがありますが「渠」はあまりなじみのない文字ですね。
どのように読むのでしょうか?
「溝渠」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「こ○○○」の4文字
- 「渠」には「みぞ」という訓読みがあり「側溝」も溝渠の一部とされています
- 皇室のお住まいと同じ発音です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「溝渠」の読み方、正解は・・・
正解は
「こうきょ」
です!
給排水を目的として作られる水路で、比較的小規模なものをさします。その状態により主に3種類に分かれます。
- 「開渠(かいきょ)または明渠(めいきょ)」蓋がされていないいわゆる「水路」
- 「暗渠(あんきょ)」地中に埋められた河川や水路
- 「側溝(そっこう)」道路などの脇に排水目的で設置される溝
開渠は田んぼや畑が多い地域でよく見かけると思いますが、暗渠は都会にも多くあります。渋谷駅周辺は地名の「宇田川町」があらわしている通り、地下に宇田川という川が流れています。1964年の東京オリンピックを機に暗渠となったそうです。
宇田川の支流「河骨川(こうほねがわ)」は童謡「春の小川」のモデルになったと言われており、かつては都心でも川にメダカが住み、岸にはスミレやレンゲが生えていたのだということにびっくりしますね。
実は身近にある「溝渠」の読み方、是非覚えてくださいね。
難読漢字、2問目は「禿筆」!
「禿筆」の読み方をご存じですか?
「禿」は「はげ」という読み方があるので「はげふで」?ではありません。
どのように読むのでしょうか?
「禿筆」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「と○○○」の4文字
- 音読みです
- 訓読みで「ちびふで」という読み方もあります
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「禿筆」の読み方、正解は・・・
正解は
「とくひつ」
です!
「禿」という文字には「はげる」や「かむろ(子どものおかっぱ頭)」以外に「先がすり切れる」という意味があります。
使い古して穂先のすり切れた筆をさす言葉ですが、その筆では上手に文字が書けないため、自分の文字や文章をへりくだって言う時に使う言葉でもあります。
「弘法筆を選ばず」ということわざがあります。「弘法大師のように書に優れている者ならば、筆の良し悪しに関係ない」つまり、技量が優れていれば道具に左右されることはない、という意味があります。
つまり「自分は先がすり切れた筆では上手に書けない(技術が劣っている)」と謙遜していることになります。
とはいえ同じ弘法大師のことわざに「弘法も筆の誤り」があり、その道の達人でも失敗することがある、という方が有名ですよね。
誰でも失敗することはある、と思いつつ謙虚でありたいものです。
ことわざと一緒に「禿筆」の読み方、ぜひ覚えてくださいね。
難読漢字、3問目は「熄む」!
「熄む」の読み方をご存じですか?
「熄」は「息」という字と同じつくりですが、「いきむ」とは読みません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「熄む」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「○む」の2文字
- 訓読みです
- 「終わる」ことを意味しています
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「熄む」の読み方、正解は・・・
正解は
「やむ」
です!
「火が消えるようになくなる、終わる」ことをあらわしています。
「熄」は「(火が)きえる」「なくなる」という意味があります。火が燃え尽きてなくなるイメージです。
「熄」には「息」のように「呼吸」という意味はありませんが「息」という字にも「おわる、きえる」という意味があります。「終息」と「終熄」は同じ「しゅうそく」という読み方で「すべて終わる」という意味をもちます。
一方で「熄」には訓読みで「うずみび」という読み方があります。「埋み火」とも書き、灰の中に埋めた炭火のことです。炭で暖を取っていた時代、種火の残った炭を灰にうずめておくことで、火を消すことなく安全にとっておくことができる、生活の知恵でした。
「終わる」という意味と「(空気に触れるとまた燃え出す)うずみび」という意味を両方持つ「熄」という字は、火の扱いが難しい性質を感じさせます。
「熄む」の読み方、是非覚えてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
あまり馴染みのないものから意外と身近な専門用語までありましたが、どれも昔から使われてきた言葉です。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。