漢字読み講座

「鯔背」「諫める」「谺」これらの読み方は?【難読漢字に挑戦!】

今回のお題は「鯔背」「諫める」「谺」です。

どこかで見たような気もするけどなかなか難しい…

あなたには全て読むことができますか?

1問目はこの漢字から!「鯔背」

本日の難読漢字クイズは「鯔背」です!

魚の背中のことでしょうか?

「鯔背」の読み方のヒントは?

1.「鯔背」の「鯔」は「ボラ」という魚ですが、「ボラ背」とは読みません。

2.「日本男児」のイメージに近いかもしれません。

3.ねじり鉢巻きで神輿を担ぐ姿が「鯔背」でかっこいい!

正解は…

正解は「いなせ」でした!

江戸時代、日本橋魚河岸で働く若者に「鯔背銀杏(いなせいちょう)」と呼ばれる髪型が流行しました。

「鯔背銀杏」を結った魚河岸の若者は、威勢がよく男らしかったため、そのような人を「鯔背」と呼ぶようになったのだそう。

「鯔背銀杏」という髪型について説明すると、「鯔背」は、鯔(ボラ)という魚の背中をたとえています。「いな」はボラの訓読みで、「いな」の背中は青灰色でした。そこが頭部の剃り上げた部分に似ていたのです。

「銀杏」は、髷(まげ)の先端が銀杏の葉の形に似ているからです。

「鯔背」と「粋」

江戸っ子といえば、鯔背で粋(いき)なイメージがありますね。

しかし、「鯔背」と「粋」は少し意味が違います。

「鯔背」は威勢のよい若い男を指し、男らしい面倒見や正義感、腕っぷしの強さなども含みます。

一方「粋」は、老若男女問わず使われ、さっぱりした立ち居振る舞いで色気があることです。

2問目はこの漢字!「諫める」

「諫める」の読み方をご存じでしょうか?

「かんめる」と読むのは間違いですよ。

「諫」という字は「諫言(かんげん)」「諫争(かんそう)」のように「かん」と読むこともできますが、そちらは音読みです。

今回は送り仮名がついているので、訓読みでお答えくださいね。

さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?

「諫める」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「〇〇める」の4文字
  2. 立場が目上の人の間違いを改めるように忠告すること
  3. 最近お酒を飲み過ぎる父を諫めた

以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。

「諫める」の読み方!正解は!?

正解は「いさめる」です!

意味は主に、目上の人の間違いや悪い点を改めるよう忠告することを言います。

同僚のように立場が同じ人に対しても使うことができますが、同じ立場や目下の人に使う場合は「たしなめる」や「さとす」という言葉を使った方が適切でしょう。

同義語としては「諫言」があり、意味は「目上の人に忠告すること」なので「いさめる」と全く同じですね。

また、類義語には「意見」「注意」「苦言」などがあります。

最後はこの漢字!「谺」

「谺」と書いて、なんと読むか分かりますか? なんと(が)ではないのです! さあ、なんと読むでしょう?

「谺」読み方のヒントは?

ヒントは全体で3文字、「〇〇〇」となります。 ある現象の名前で、この名前がつけられた乗り物もありますね。 何か思い当たるものはあるでしょうか?

「谺」読み方のもうひとつのヒントは?

最初の一文字目は「こ」です。 ズバリ、「山や谷で声や音が反響して聞こえてくるもの」のことです。 聞こえてくるのは・・・なんでしょうか? これでだいぶ見当がついてきたのではないでしょうか。

「谺」の読み方、正解は・・・

正解は・・・
「こだま」
です!

こだまは山や谷で声や音が反響して聞こえてくるものです。 木の精霊が応えていると昔の人は考えたことから、木霊とも書きますね。 日常では東海道新幹線のなかでも各駅に停車する「こだま」が最も身近ではないでしょうか。 山でヤッホーというと返ってくるのはやまびこですが、これもこだまの一種となります。 谷が深く広い状況も指し、おそらく谷が牙で大きく削られた様からこの谺という 難しい漢字が生まれたのではないか、と考えられます。 ちょっと正確なことは見つけられなかったのですが、こうやって漢字の成り立ちを 想像するのも楽しいですよね。

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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!