漢字読み講座

「壁龕」「大垂髪」「几」スラスラ読みたい!【難読漢字】

本日の難読漢字クイズは…

「壁龕」「大垂髪」「几」です。

スラスラ読めたら漢字マスター!

1個目の漢字はこれ!「壁龕」

「壁龕」を読んでみましょう!

2つ目の漢字は画数が多いですね。

早速ヒントを見てみましょう!

「壁龕」の読み方のヒントは?

1.「壁龕」をひらがなにすると、4文字になります。

2.「壁龕」はニッチ(niche)とも呼ばれます。

3.『まるで壁龕の中の彫像のやうに、』シャーロット・ブロンテ「ジェイン・エア」より引用

正解は…

正解は「へきがん」でした!

「壁龕」とは、建築物や岩などのヘコミ、くぼみ、すき間を指す古典的建築意匠のこと。

「壁龕」には、崇拝の対象となる聖像を設置したり、噴水や花瓶などが飾られます。

教会のイエス様やマリア様、お寺の仏像、どちらも「壁龕」に設置されていますね。

「壁龕」をニッチ(niche)と呼ぶ場合は、本来の「壁龕」以外にビジネス用語としての意味もあります。

ビジネス用語のニッチ(niche)は、大企業が参入しずらく競合他社が少ない「すき間産業」を指します。

「彼はニッチなビジネスで大成功したアイデアマンだ」のように使います。

例えば、左利き用のアイテム、食玩マニア向けのネットショップなどです。

「壁龕」の「龕」は、音読みは「ガン・カン・コン」訓読みは「龕つ(かつ)」「ずし」、漢検1級22画の漢字です。

2個目の漢字はこれ!「大垂髪」

「大垂髪」を何と読みますか?

とても髪が長い人のことでしょうか?

早速ヒントを見てみましょう!

「大垂髪」の読み方のヒントは?

1.「大垂髪」をひらがなにすると、7文字になります。

2.毎年3月3日になると、至るところで「大垂髪」を見かけるはずです。

3.歴史ドラマが好きな人は読めるかもしれません。

正解は…

正解は「おおすべらかし」でした!

「おすべらかし」でも正解です。

「大垂髪」とは、平安時代の貴族女性の髪形のこと。

長い髪を後ろ側にまとめて、ゆるく束ねていく髪型です。

背中側、肩の当たりで絵元結(えもっとい)と呼ばれる芯の入った髪留めでまとめ、それを水引きで順々に束ねていきます。

一見するとシンプルなヘアスタイルですが、前髪に飾りを付けたりサイド部分にボリュームを持たせたり、時代と共に流行りはあったとされます。

3月3日のお雛様や巫女さんは「大垂髪」をしていますね!

源氏物語に登場する女性たちも、みんな「大垂髪」をしていたのでしょう。

昔の日本女性にとって、髪の毛は大切なものでした。

それを象徴することわざが「一髪、二化粧、三衣装」

女性を美しく見せるための第一は髪の美しさ、次にお化粧、最後に衣装とされていたのだそう。

3個目の漢字はこれ!「几」

「几」を何と読みますか?

几帳面の「き」ですね!

これは意外な読み方ですよ…

「几」の読み方のヒントは?

1.「几」をひらがなにすると、4文字になります。

2.「几」の別名は「おしまずき」「脇息」です。

3.海外にも同じ用途のものがあります。

正解は…

正解は「ひじかけ」でした!

西洋では椅子にも付いていますね、車ならアームレストにあたります。

日本の座敷には、座卓、座布団、椅子が無い代わりに「几」があります。

映画などで織田信長が肘を置き、体を斜めにもたれている安楽用具のイメージです。

現代では、囲碁や将棋の対局の際に見かけますね。老舗の高級料亭や旅館にも設置されています。

「几」の音読みは「キ」、訓読みは「つくえ」「ひじかけ」、漢検1級2画の漢字。

記紀(古事記や日本書紀)では「おしまずき」と記されており、その後は「脇息」「狭軾」と呼ばれました。

「几」という漢字は、脚が伸びて、しかも安定している机をあらわす象形文字。居る、置くという意味もあります。

「几」の雑学

滋賀県米原氏には「几(おしまずき/おしまづき)」さんという苗字の方々が10名ほど存在します。

几帳:平安時代の公家が使っていた間仕切りのこと

几帳結び:几帳に使う飾り紐。クローバーのような結び方が特徴

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イシカワマキコ
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