難読漢字で頭の体操!
「老海鼠」「三番叟」「蠐螬」です。
あなたはいくつ読めますか?
目次
1個目の漢字はこれ!「老海鼠」
「老海鼠」を何と読みますか?
これが読めたらすごい!
早速ヒントを見てみましょう。
「老海鼠」の読み方のヒントは?
1.「老海鼠」をひらがなにすると、2文字になります。
2.「老海鼠」はお刺身、ボイル、カルパッチョ、唐揚げにしてもおいしいです。
3.「老海鼠」の別名は「海のパイナップル」!
正解は…
正解は「ホヤ」でした!
「ホヤ」は俗称としてホヤ貝と呼ばれますが、生物学的には貝ではありません。
かと言って魚でもなく、脊索動物に分類されます。
日本で食用とされるのは主に「真老海鼠」と「赤老海鼠」。特に「真老海鼠」は身が肉厚で甘味があり、「老海鼠」の王様といわれています。
「老海鼠」の他には、海鞘、富也、保夜などの漢字表記がありますよ。
「老海鼠」を「ホヤ」と呼ぶ由来は、ランプシェードにあたる火屋(ほや)に形が似ているからです。
「老海鼠」は自分の脳を捨てる?!
「老海鼠」の幼生期はオタマジャクシのような姿で、居場所を探し続けながら成長します。
居場所を決めた「老海鼠」は、その場所に固着して、尾・筋肉・脳などの不要な器官を捨てて別の姿に変態していくのです。
居場所を決めたらもう動かずに生きるので、脳は不要になるのだそう。
潔いですね…。
2個目の漢字はこれ!「三番叟」
次のクイズはこちらの漢字!
「三番叟」です。
日本人なら知っておきたい文化です。
「三番叟」の読み方のヒントは?
1.「三番叟」をひらがなにすると5文字になります。
2.「三番叟」を見る機会は、お正月が多いでしょう。
3.『山車の鼻先のせまいところで、人形の三番叟が踊りはじめる頃は、』新美南吉「狐」より引用
正解は…
正解は「三番叟」でした!
「三番叟」とは、能の儀礼曲『翁(おきな)』の後半部分。
天下泰平・五穀豊穣を祈る神聖な伝統儀礼とされています。
「叟」は翁(おきな)のことで、男性の老人の敬称に用いられる言葉。
「三番叟」はおめでたいもの、縁起のいいものなので、能・歌舞伎・狂言・文楽といった古典芸能の初春公演、顔見世、お正月、地域のお祭り、祝言の席などで目にすることが多いでしょう。
例えば、四国では年明けに阿波形浄瑠璃の「三番叟まわし」の門付けが行なわれます。
「三番叟まわし」の門付けとは、自宅の門に人形遣いの芸人さんがやって来て、「三番叟」を舞ってくれるという羨ましい行事。小さな子どもが見ても楽しいものですよ。
「叟」の音読みは「ソウ・ショウ・シュウ・シン」、訓読みは「おきな」「叟り(としより)」、漢検1級10画の漢字です。
3個目の漢字はこれ!「蠐螬」
「蠐螬」を何と読みますか?
どちらも虫へんですね。
早速ヒントを見てみましょう!
「蠐螬」の読み方のヒントは?
1.「蠐螬」をひらがなにすると5文字になります。
2.俳句では夏、または秋の季語として使われます。
3.「蠐螬」を英語にすると通称「Grub」、フランス語では「Ver」です。
正解は…
正解は「すくもむし」でした!
「蠐螬」とは、コガネムシ科またはクワガタムシ科の昆虫の幼虫。
地域によっては、ケラなど地中に住む昆虫の成虫を指すこともあります。
別名は地虫(じむし)、根切り虫(ねきりむし)、入道虫(にゅうどうむし)などです。
「蠐」の音読みは「セイ」、「螬」の音読みは「ソウ」、どちらも訓読みはありません。
ちなみに、「蝎」と書いても「すくもむし」と読みますよ。
「蠐螬」は漢方薬?
漢方の生薬では「蠐螬」を「せいそう」と読み、乾燥させて用いるのだそう。
中国の短編集「捜神記」にはこんな話が残っています。
昔々、目の見えない女主人の振る舞いに腹を立てた女中たちがいました。
ある日、女中たちは日頃の腹いせに、こんがりと焼いた「蠐螬」を女主人に食べさせました。
しかし、生薬「蠐螬」の効果は目覚ましく、女主人の目は見えるようになりましたとさ。