漢字読み講座

「蕭々」「和蘭撫子」「啻ならぬ」これら3つの難読漢字が読めたら漢字マスター!

今回の難読漢字は「蕭々」「和蘭撫子」「啻ならぬ」です。

読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。

あなたは全部読むことができますますか?

1問目はこの漢字から!「蕭々」

「蕭々

これなんて読むかわかりますか?

 

ぱっと見で間違えて読みがちなこの漢字。

 

さあ、あなたは何と読みましたか?

 

「蕭々」読み方のヒント!

 

「蕭々」「しゅくしゅく」と読んでしまった方、多いのでは?

残念ながら不正解です!

 

漢字の印象が「粛々」と似ているので

「しゅくしゅく」と読みたくなりますよね。

 

似たような読み方はするのですが…

 

さて、読めたでしょうか?

 

「蕭々」の読み方、正解は…

 

気になる正解は…

 

 

 

 

「しょうしょう

です!

 

「蕭々」とは、

「ものさびしい様子」を表した言葉です。

 

雨や風の音や、川の流れる水音、秋の虫の鳴き声などが

心を寂しくさせる様子にも使われます。

 

「蕭々として雨が降っている」

「蕭々たる秋の野原」

など、この言葉が使われている場合には、

物悲しさや、孤独感が漂っている様子を思い浮かべるといいですよ!

 

類語には「侘しい」「活気がない」「うらさびしい」などがあります。

自然に対して使われることが多い言葉ですが、

春夏の活気あふれる情景よりも、秋冬の落ち着きある情景が似合います。

 

覚えておけば普段使う言葉ではなくても、

小説などを読んだ時に、詳細な情景を思い浮かべることができます。

しっかり覚えてスマートに読めるようになりましょう!

 

2問目はこの漢字!「和蘭撫子」

「和蘭撫子」って何て読むか分かりますか?

(わらんなでしこ)って読んでしまいますよね。

 

「和蘭」の意味が分かれば、ヒントになります!

国の名前です。

「和蘭撫子」は一体何と読むのでしょうか?

 

「和蘭撫子」の読み方のヒントは?

「和蘭」は(おらんだ)と読みます。

「撫子」は(なでしこ)ですので「和蘭撫子」は(おらんだなでしこ)と読みます。

 

(おらんだなでしこ)だと、どんな花だろうって思いますよね?

もっと身近な名前があります。

 

最大のヒントは「母の日」です!

 

さあ、何と読むか分かりましたか?

「和蘭撫子」の読み方、正解は……

正解は……

 

「カーネーション」

 

です!

 

母の日にカーネーションを贈るという風習は、20世紀初頭のアメリカで広まったといわれています。

南北戦争中、敵味方関わらず負傷兵の看護を精力的に行った「アン・ジャービス」という女性がいました。

しかし、志半ばでなくなってしまいます。

娘の「アンナ・ジャービス」は母親の好きだった花である白いカーネーションを祭壇に手向けて母親を見送りました。

翌年5月の第2日曜日に同じ教会で、アンナ・ジャービスは再び母を偲ぶ記念会を開催し、出席者に白いカーネーションを配りました。

このことがアメリカ全土に広がり「母の日」が設定されたと言われています。

 

その後、日本へ伝来しました。

 

ときには、母親や身近な人に感謝の気持ちを伝えたいものですね!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

最後はこの漢字!「啻ならぬ」

「啻ならぬ」を何と読みますか?

この言葉を使ったことは無くても、

空気感は経験しているはず。

「啻ならぬ」の読み方のヒントは?

1.「啻ならぬ」をひらがなにすると、「〇〇ならぬ」になります。

2.「啻ならぬ」の類義語には、「異様」「稀有」「異色」などがあります。

3.『突然、啻ならぬ女の叫声をきいたので、』松本泰「日蔭の街」より引用

正解は…

正解は「ただならぬ」でした!

「只ならぬ」または「徒ならぬ」と書くことが多いですね。

「啻」とは、それだけでないことをあらわします。

啻ならぬ雰囲気、啻ならぬ気配、啻ならぬ関係、のように使います。

不穏な空気やトラブルの予兆といったネガティブなイメージが強いですが、啻ならぬオーラ、啻ならぬ美しさなど、ポジティブにも使えます。

また、「啻に(ただに)」と言う場合は「単に」という意味です。

『啻に少年のみならず、』佐々木直次郎「宝島」より引用

上の文章は「単に少年だけではなく、」になります。

「啻」の音読みは「シ・テイ・タイ」、訓読みは「ただ」、漢検1級12画の漢字。

犬猿も啻ならぬ(けんえんもただならぬ):犬と猿よりも仲が悪いこと

氷炭も啻ならぬ(ひょうたんもただならぬ):氷と炭のように相違がはなはだしいこと

ABOUT ME
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ライターの眠兎(みんと)と申します。 ひょんな思い付きから漢字検定2級を取得し、それ以来漢字の魅力に取りつかれてしまいました。 まだまだ知らない漢字がたくさんある私ですが、記事を書きながら楽しく勉強していきたいと思っています!