今日の難解漢字は
「塵芥虫」
「御老成」
「蚊母鳥」
「克利奥佩特剌」
「鶏冠木」
です!
どれもなんとなく読めそうな漢字ばかりですが、
なんと読むか分かりますか?
目次
1つ目の漢字は「塵芥虫」です!
「塵芥虫」を何と読みますか?
ひとつめの「塵」は「ちり」、「芥」は「芥子(カラシ)」ですね。
この虫を見て、大好き!可愛い!と感じる方は少数派だと思います。
「塵芥虫」の読み方のヒントは?
1.「塵芥虫」をひらがなにすると4文字になります。
2.体長は約12mm、捕まえると悪臭を放つ液を出すことがあります。
3.「放置したコンビニ袋の中には、おびただしい数の塵芥虫が!」のように使います。
正解は…
正解は「ごみむし」でした!
石、落ち葉、樹皮の下、ごみの中に生息するオサムシ科の甲虫です。
一般的に人気のある虫ではありませんが、とても身近な存在ではあります。
日本には数千種、世界では三万種以上もの「塵芥虫」がいるのだそう。
「塵芥」の意味
「塵芥」は「ちりあくた」「ごみあくた」「じんかい」と読みます。
意味は、ごみくず・値打ちのないもの・俗世の穢れ(けがれ)・取るに足らないものです。
例文1:そんな小さな私事は、もはや塵芥(ちりあくた)でしかない。
例文2:せっかくの努力が、塵芥(じんかい)に帰してしまった。
また、ごみや廃棄物を処理することを、塵芥処理(じんかいしょり)、おなじみの「ごみ収集車」の正式名称を「塵芥車」といいます。
2つ目の漢字は「御老成」です!
「御老成」・・・
「おんろうせい」?「ごろうせい」?
残念ながらどちらも違います!
漢字を見ると、何だか立派なご老人のことを表していそうですが・・・
それも違うんです!
何と読むのか?どんな人を表す言葉なのか?
さっそく見ていきましょう!
「御老成」の読み方のヒントは・・・?
それでは読み方のヒントです。
「御老成」は、実は「年の割に大人びた子供」を呼ぶときに使う言葉なんです!
読み方は、ひらがなで「お〇〇」の3文字ですよ。
これでもう、分かりましたよね?
「御老成」の読み方の答えは・・・
正解は、「おませ」でした!
小さな女の子がお母さんの真似をした時、小学生なのに大人顔負けの発言をした時など、「御老成(おませ)」だと表現しますよね。
もともと「老成」という言葉も存在しています。
「年を取って経験を積み、熟達していること」という意味で、まさに立派なご老人を指す言葉なんですね。
そして、「老生」には「年の割に大人びていること」と言う意味も含まれているのです。
「御老成(おませ)」は、ちょっと砕けた日常使いの言葉だと言えます。
「おませ」に漢字があるなんて、初めて知った方も多いのではないでしょうか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
3つ目の漢字は「蚊母鳥」です!
「蚊母鳥」を何と読みますか?
虫なのでしょうか、鳥なのでしょうか…
3つのヒントで考えてみましょう!
「蚊母鳥」の読み方のヒントは?
1.「蚊母鳥」をひらがなにすると「〇〇〇〇ょ〇」になります。
2.「蚊母鳥」は、俳句の世界で夏の季語です。
3.「蚊母鳥」を訳すると、フランス語は「faucon de nuit」、スペイン語は「halcón nocturno」です。
正解は…
正解は「ぶんぼちょう」でした!
「夜鷹(ヨタカ)」の別名です。
「蚊吸鳥(かすいどり)」とも呼ばれます。
「蚊母鳥」は、くちばしは小さいのに口は驚くほど大きく、ひげが生えている不思議な鳥。
夜行性で昆虫を食べる渡り鳥で、毎年4月から夏にかけて日本にやって来ます。
『顔は、ところどころ、味噌みそをつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。』宮沢賢治「よだかの星」より引用
「夜鷹」には、鳥だけでなく私娼や屋台の蕎麦屋といった意味もありますが、「蚊母鳥」は鳥だけを指します。
「蚊母鳥」の「蚊」という漢字は、「虫」のブンブン飛ぶ音を「文」と表したものです。
なお、一説によると「蚊母鳥」を「かのははどり」と読む場合は「蓑虫(ミノムシ)」のことだそう。
4つ目の漢字は「克利奥佩特剌」です!
「克利奥佩特剌」を何と読みますか?
世界的に超有名なあの女性です。
美しい上に、かなり聡明な人物だったそう…。
「克利奥佩特剌」の読み方のヒントは?
1.「克利奥佩特剌」をひらがなにすると6文字になります。
2.「克利奥佩特剌」が生まれたのは紀元前70年。
3.『克利奥佩特剌の鼻。もしもそれがもっと低かったら、大地の全表面が変わっていただろう。』パスカル「パンセ」より引用
正解は…
正解は「クレオパトラ」でした!
エジプトの最後の女王ですね。
正式な名前は「克利奥佩特剌7世フィロパトル」。
「克利奥佩特剌」は、ギリシャ語で「父親の栄光」という意味です。
エリザベス・テイラーが演じた1963年の映画が名作として知られていますね。
「克利奥佩特剌」は、ローマの将軍ユリウス・カエサル、カエサルと対立していた武将マルクス・アントニウスを次々と魅了した絶世の美女です。
権力者を手玉に取る策略家のイメージが強いですが、4人の子を命がけで守る母親でもあり、9ヵ国語を操る才女でもありました。
また、素晴らしい美声の持ち主で演説も上手だったそうです。
なぶり殺しにされることを嫌い、自らをコブラに咬ませるという壮絶な最期を選んだ「克利奥佩特剌」の遺体は、今も見つかっていません。
5つ目の漢字は「鶏冠木」です!
「鶏冠木」の読み方をご存じですか?
「鶏冠」は鶏のとさかのことをあらわす言葉なので「とさかぎ」?ではありません。
それでは、どのように読むのでしょうか?
「鶏冠木」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「か○○」の3文字
- 訓読み(熟字訓)です
- 葉がある国の国旗に使われている木です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「鶏冠木」の読み方、正解は・・・
正解は
「かえで」
です!
「かえでの木」または「蛙の手」のことをあらわしています。「かえるで」と読まれることもあり、どちらも正解です。
かえでは英語圏ではメープル(Maple)と呼ばれており、カナダの国旗のデザインに使われていることで有名ですね。
かえでの葉が蛙の手や鶏のとさかに似ていることから字があてられています。読み方は蛙から来ていて、文字はとさかから来ているように見えます。このように熟字(2字以上の漢字の組み合わせ)に訓読みをあてた読み方を「熟字訓」と言います。特殊な読み方なので、漢字から意味を考える必要があります。まるで謎解きのようですね。
「かえで」には「鶏冠木」の他にも様々な表記方法がありますが、葉の形が似ている「もみじ」も熟字訓を調べてみると色々表記方法があって面白いですよ。
「鶏冠木」の読み方、是非覚えてくださいね。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!