「杜ぐ」の読み方をご存じですか?
「社」という字と似ていますが、違う漢字でもちろん「しゃぐ」とは読みません。
それではいったい何と読むのでしょうか?
「杜ぐ」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ふ○ぐ」の3文字
- 訓読みです
- 「杜」は「もり」と読むこともありますが違う読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「杜ぐ」の読み方、正解は・・・

正解は
「ふさぐ」
です!
「杜」という漢字には、本来「やまなし(和ナシの野生種)」や「(神社の)もり」という意味があります。
しかし、ここでは「ふさぐ」「とじる」という意味で使われています。
「ふさぐ」と聞くと一般的には「塞ぐ」という漢字を思い浮かべるかもしれません。
ですが、「杜ぐ」は主に手で覆うイメージで使われることが多く、
一方の「塞ぐ」は何か物を使って詰め込み、満たすというニュアンスで使われることが多いのです。
「微を防ぎ漸を杜ぐ」
朱子学の教科書である「小學」という書物に
「微(び)を防ぎ漸(ぜん)を杜ぐ」
この一節には、「弊害や悪事を小さな段階で防ぎ、漸次(ぜんじ)拡大する道をふさぐ」という意味があります。
つまり、問題が大きくなる前に、初期のうちに悪い要素を取り除いて事態を大きくしないようにする、という現代にも通じる考え方です。
ここでの「ふさぐ」は、まだ大きくなっていないものなので、手で覆って防ぐイメージの意味合いがあります。
悪いことが起きる前に予防する、という発想ですね。
そして、この「ふさぐ」に使われている漢字が「杜ぐ」です。
ぜひこの読み方も覚えて、文章や漢字の知識に役立ててください。
