本日の難読漢字クイズは3つです。
「九面芋」「山蘿蔔」「勦る」
難読漢字の正体は?
目次
1個目の漢字はこれ!「九面芋」
「九面芋」です!
もちろん「きゅうめんいも」とは読みません。
あなたは何と読みますか?
「九面芋」の読み方のヒントは?
1.「九面芋」をひらがなにすると、文字になります。
2.「九面芋」は縁起がいいといわれています。
3.「九面芋」の定番レシピは煮物ですが、お雑煮に入れてもおいしいです。
正解は…
正解は「やつがしら」でした!
「九面芋」とは、親芋を中心に小芋がたくさんできて、大きな塊になった芋のこと。サトイモの一種ですよ!
「お頭(おかしら)」がくっついていること、「人の上に立てる」「末広がり」を連想させることから、縁起のよい正月野菜として知られています。
ただ、実は八つや九つになっているものは珍しく、たいていは五つ前後のかたまりです。
「九面芋」の産地は千葉県や埼玉県が有名で、10月から4月が旬といわれています。
「九面芋」の漢字は、八頭、八つ頭と書かれることもあります。
「九面」を使った日本語
日本語には、「九面芋」以外にも「九面」を使った言葉があります。
九面観音(くめんかんのん):法隆寺にある仏像
勿来町九面(なこそまちここづら):福島県いわき市の地名
霧島九面太鼓(きりしまくめんだいこ):天孫降臨を再現する霧島神宮のお祭りで演奏される太鼓
2個目の漢字はこれ!「山蘿蔔」
次の難読漢字は…
「山蘿蔔」です!
山葡萄(やまぶどう)に似ていますが…
「山蘿蔔」の読み方のヒントは?
1.「山蘿蔔」をひらがなにすると、6文字になります。
2.「山蘿蔔」が見られるのは8月から9月頃です。
3.「山蘿蔔」は、俳句で秋(初秋)の季語です。
正解は…
正解は「まつむしそう」でした!
一般的には「松虫草」と書きますね!
「山蘿蔔」とは、マツムシソウ科マツムシソウ属の越年草・多年草。
北海道、本州、四国、九州の山地に分布する日本の固有種です。
「山蘿蔔」の語源は2つの説があります。
ひとつ目は、マツムシが鳴く季節に咲くため、この名が付いた。
ふたつ目は、花が終わると仏具の「伏鉦(ふせがね)」に似ているから。たしかに、「伏鉦」の俗称は「松虫鉦」といいます。
「山蘿蔔」は最近減少傾向で、レッドリストに指定されているそうです。レッドリストとは、国際自然保護連合が作成した絶滅の恐れがある野生生物のリストです。
お花屋さんでよく見かけるのは、西洋マツムシソウの「スカビオサ」ですよ。
「蘿」の音読みは「ラ」、訓読みは「つた」「つたかずら」、漢検1級、22画の漢字です。
「山蘿蔔」は、ヒゼンダニの寄生による「疥癬」という皮膚病に効果があるそうです。
3個目の漢字はこれ!「勦る」
あと一息です!
「勦る」を何と読みますか?
あまり良い意味では使われない言葉かもしれません。
「勦る」の読み方のヒントは?
1.「勦る」をひらがなにすると、文字になります。
2.「勦る」の類義語には「がめる」「失敬する」「掻っ攫う」などがあります。
3.「老人から年金を勦る悪徳業者」のように使います。
正解は…
正解は「かすめとる」でした!
「勦る」とは、人の物を奪い取る、掠奪する、だまし取ることです。
一般的には「掠め取る」と書きます!
「かすめる」は、「目がかすむ」のように、よく見えないことですね。
「とる」は「盗る」、人目をくらまして盗むことです。
上前を撥ねる、くすねる、ちょろまかす、など類義語がたくさんあります。
「勦」の音読みは「ソウ」「ショウ」「ジョウ」、訓読みは「勦る(かすめとる)」「勦い(すばやい)」、「勦つ(たつ)」「勦す(ほろぼす)」、漢検1級、13画の漢字です。
ちなみに、1922年の「水平社宣言」では「勦る」と書いて「いたわる」と読ませている部分がありますが、これは例外的な当て字の用い方です。
「勦」を使う日本語
勦滅(そうめつ)・勦滅(そうぜつ):すっかりほろぼすこと。
勦討(そうとう):討ち滅ぼすこと。滅ぼし尽くすこと。