漢字読み講座

【今日の難読漢字】「蠅頭」「古諺」「千尋」あなたは何個読めますか?

今日の難読漢字は

「蠅頭」

「古諺」

「千尋」

の3問です!あなたは正しく読めますか?

難読漢字、1問目は「蠅頭」!

「蠅頭」の読み方をご存じですか?

「蠅」という字は「はえ」という読み方がありますが「はえあたま」とは読みません。

それでは、いったい何と読むのでしょうか?

「蠅頭」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「○○とう」の4文字
  2. 音読みです
  3. 「蠅」は「蝿」とも書きます

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「蠅頭」の読み方、正解は・・・


正解は

「ようとう」

です!

「蠅」はいわゆる虫のハエのことをあらわします。「頭」もそのまま、あたまの部分のことを指しています。

つまり「蠅頭」は「ハエの頭部」のことですが、ハエは小さい虫で、頭部は更に小さいことから「極めて小さいもの」のたとえとなっています。

主に「とても小さい文字」「とても少ない利益」などに使われることが多く、ハエのイメージも相まってあまり良い意味では使われていません。米粒などに小さい文字を書くような芸術的な作品には「蠅頭」とは使わないということですね。

訓読みだと・・・

「蠅頭」には訓読みの使い方もあります。「はえあたま」ではなく「はえがしら」と読みます。

黒い矢羽根や、ハエの形を模した毛鉤(けばり)をあらわす言葉になっています。音読みでも訓読みでもハエをイメージした言葉ですが、音読みはハエのイメージ(小さい)で、訓読みはハエの見た目(黒い)をあらわしているところが面白いですね。

ハエは食べ物がある時遭遇すると嫌な気持ちになってしまいますが、そういう時は「蠅頭」の読み方や意味を思い出して追い払いましょう。

難読漢字、2問目は「古諺」!

「古諺」の読み方をご存じですか?

「諺」という字は訓読みで「ことわざ」と読みますが、これに「古」がついた時、いったい何と読むのでしょうか?

「古諺」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「こ○○」の3文字
  2. 音読みです
  3. 「古くから伝わっていることわざ」という意味です

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「古諺」の読み方、正解は・・・


正解は

「こげん」

です!

「諺」はそのまま「ことわざ(昔から世間に広く言い習わされてきたことばで、教訓や風刺などを含んだ短い言葉)」という意味です。

「古」はここでは「何代も語り伝える昔のこと」という意味で使っています。

「古諺」は「古くから伝わっていることわざ」という意味になります。ことわざ自体が昔から使われている言葉という意味なので、特に「古い」という部分を強調している言葉になります。「昔から使われている、有名なことわざ」ということになります。

「古諺」と「俗諺」

「古諺」という言葉とよく引き合いに出されるのが「俗諺(ぞくげん)」という言葉です。

「俗」は「世間」という意味なので、「俗諺」は「世間で言い伝えられていることわざ」という意味になります。「俗諺」の方がより「大衆の間で親しまれ、多く使われていた」という意味合いが強くなりますね。

日常生活の中でもことわざに触れる機会はありますが、そういう時は「古諺」という言葉と読み方を思い出してくださいね。

難読漢字、3問目は「千尋」!

「千尋」の読み方をご存じですか?

男女問わず人名で使われる「ちひろ」という読み方があるので、見覚えがある方は多いと思いますが、「ちひろ」以外の読み方は何でしょうか?

「千尋」の読み方のヒントはこちら

  1. ひらがなで書くと「せん○○」4文字
  2. 音読みです
  3. 「尋」を使う熟語を思い出すと・・・?

以上の3つのヒントから考えてみてください。

「千尋」の読み方、正解は・・・


正解は

「せんじん」

です!

「尋」は「たずねる、問いただす」という意味もありますが、この場合は長さの単位である「ひろ」という意味になります。1尋は日本では6尺(約1.818メートル)となります。

「じん」という読み方は「尋問」など「問いただす」という意味で使われている例がわかりやすいかもしれません。

「千」は「100の10倍」という意味以外では「数の多いさま」をあらわすことがあります。「一攫千金」は1000の金という意味ではなく、たくさんのお金という意味になります。

「千尋」は1尋の1000倍から転じて「非常に長い」「非常に深い」という意味になります。「千尋の谷」という言葉は滝廉太郎作曲の「箱根八里」という曲の歌詞として耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「尋」の長さは国によって違う!?

さて、日本では「1尋=6尺」と説明しましたが、古代中国では「1尋(じん)=8尺」と解釈されていたそうです。ただ、日本の1尺(10/33メートル)とは違い、古代中国の1尺は「約23cm」だったとのこと。

日本の1尋:(10÷33)×6=1.818メートル≒約182cm

古代中国の1尋:23×8=184cm

ということなので、実はそこまで大きな差はなかったようです。

中国では使われなくなってしまった「尋」ですが、日本では今でも釣りや船関係、祭事などで使われることがあるそうです。

「千尋」という言葉を見かけたら、名前だけでなく長さの単位のことと読み方を思い出してくださいね。

 

さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は見たことのある、読み方の難しい漢字を選んでみました。

全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。

ABOUT ME
さとう みえ
漢字が好きで、学生時代に漢字検定2級を取得するも、社会に出てから特に書き取りが怪しくなっていることに気付きました。子供の宿題に付き合いつつ自分も勉強し直す日々です。IT×子育てのサイトを運営しています。